1998年12月に「劇団ふぁんハウス」を設立しました。

そもそもこのような劇団を作ろうとしたのは、
私がプロの役者をしていた頃、出演していた
ある舞台公演に目の見えないお客様が、
数名お見えになっていたことがきっかけで、
その後、私はその方々と交流を持ち、
色々なボランティア活動を通じて、
お話をするようになりました。

「私達は本当に芝居が好きで好きでしょうがない」
「でも私達が、普通の芝居を演じる場所がない」
「朗読サークルや、ボランティア劇団はあるのだけど・・・」
「だから、本格的な演劇のレッスンをして欲しい!」

そんな話を色々とお聞きするうちに、
皆さんの芝居に対する真剣さに心を動かされた私は、
「芝居のレッスンをするには実践が一番」だと考え、
「芝居の公演を行う」という目標をたて、

「1公演だけ!」

という約束で、

「熱意とやる気さえあれば、
どんな人でも本物の芝居が出来る!」

というスローガンを掲げ、

目の見えない役者、目の見える役者、
プロ、アマの約十名のメンバーと共に、
「劇団ふぁんハウス」をスタートさせたのです。

まさに様々な試行錯誤の連続でしたが、
数か月の稽古を経て、
「風に吹かれて」(作・演出 平野恒雄)
を上演してみると、

意外?にも、大変評判がよく、
「また観たい!」という声に押されて、

急遽、その3か月後に追加公演を行うことを決めると、
各新聞社が「劇団ふぁんハウス」を取り上げて下さり、
そしてNHKを始めとする各テレビ、ラジオ局の番組出演等もあり、
評判が評判を呼んで、追加公演も大勢のお客様にお越しいただき、
またしても大成功!

「じゃ~もう1回だけ、新作での公演をしてみよう!」と、
メンバーを増やし、約10か月後に
「カーテンコール」という作品を上演すると、
またまた「次も楽しみにしているよ!」という
声をたくさん頂戴し、

「もう1回」「もう1回」

と続けているうちに、
劇団の規模はどんどん大きくなり、
解散の危機を何度も何度も乗り越え、
メンバーチェンジを繰り返しながら、

「ありがとう!」「元気になれた!」
「感動した!」「また、観たい!」
という多くのお客様の声を励みに、
「熱意」と「やる気」を持続しつつ、
「本気」で劇団活動を行っているうちに月日は流れ、
勢いを衰えさせることなく、
今年で26年目に突入したのです。

こんな劇団ふぁんハウスのお芝居の特徴は、
「夢」「希望」「勇気」
この3つが、いつも物語の柱になっています。

さらには、音声ガイドや、会場の最寄り駅からの
ガイドヘルプなども積極的に取り入れ、
多くの方々に楽しんでいただけるような
取り組みも行っております。

「継続は力なり!」という言葉を信じて、
これからも温かいお芝居を創ってまいります。

劇団ふぁんハウス 代表 平野 恒雄

 


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