「青春の日々」 ますだゆみ

このところ高校生の演劇公演を観る機会に
恵まれました。
その情熱やキラキラした笑顔に沢山の刺激を頂き、
自分が高校演劇に燃えていたあの頃を
懐かしく思い出しました。

また、先日は卒業生と有志で
演劇サークルをやっているという大学生が
「視覚障害者の役」をやるにあたり
演技について教えて欲しいと
稽古場を訪れてくれました。
SNS等で私達を見つけてくれたようです。

若い世代と触れ合う事の少ない日常なので、
その熱心な姿には「今どきの若者も
満更ではないな」なんて、ちょっと、
上から目線ですが(歳だけは上)
一生懸命で、嬉しくなりました。

そういえば私の高校時代は
携帯もスマホも無く
インターネットすらありませんから
あの頃「情報」って、どうやって得ていたのだろう?
ふと考えて思い出したのは
「ぴあ」という「雑誌」です。

今でも「ぴあ」はエンタメ情報アプリとして
欠かせないツールですが
当初は雑誌として発売されており
芝居や映画、スポーツやイベント等
文字情報を得る必須アイテムだったのです。
その時話題の俳優や作品等を題材に
及川正通さんの描く表紙のイラストも
個性的で楽しみのひとつでした。

それからページの端の余白に縦書きで、
いまならXの呟きみたいな短文が投稿されていて
そこにはクスッと笑える文章から、
ナイスな言い回しなどが載っていて
言葉の面白さを知ったのも
その時だったかもしれません。

そしていつか「びあ」に自分の名前が
載るのが夢!だった私。
友人との自主公演が掲載されて、
初めてそれを目にした時は、
なんだか自分も憧れの世界に入れた気がして
嬉しかったのを覚えています。
まぁ、雑誌ぴあは、メジャー、マイナー関係なく
投稿すれば情報は全て載せてくれる雑誌でしたけどね(笑)

高校の演劇部では先輩達と対立してしまい
泣きながら「これからどうするべきか」
なんて事を真剣に仲間と話し合ったり
クラスの友達の事はあまり覚えてないけど
演劇部の部室とそこで過ごした
仲間との時間は今もふと心に甦ります。
青春だったなぁ~。演劇に燃えてたなぁ~

高校生の私には、今の歳の自分が
想像も出来なかったけど
もしもタイムマシンがあったなら
当時の自分に「○○歳になっても
芝居やってるよ!」って
伝えたい気持ちになりました(^^)
さて、若者達に負けず、
今日も稽古頑張るぞ!


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