Page12–「いざ!綾部へ。」

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団長の独り言 2025.08.31

8月31日「いざ!綾部へ。」

8月の中旬かな?映画製作会社から
「目の見えない人物を演じるに
あたっての演技指導を」
とのご依頼があった。

劇団ふぁんハウスでは、
これまで数々の
映画、テレビ、ラジオに登場する
「目の見えない人」
という設定の役者への演技指導や、
出演での協力をさせていただいていて、

ありがたい事に
「実践的で分かり易いアドバイスと
リアリティーある演技」
の評判も良いようで、
その実績?をかって
頂いたのかどうかのか?

「視覚に障害のある人の芝居
といえば劇団ふぁんハウス」

という事が、
業界ではまことしやかに
口コミで広がっているようで、
今回も
そんなルートからのご依頼だった。

ただ、今回は撮影日が9月7日。
9月7日といえば!そうなんです!
我々がまさに綾部で公演を行う日なので、
「今回はご縁がなかった」
と思っていたが、
「せめて話だけでも」
との事で、
時間を調整した結果、
「30日・午前中、稽古場で」
に決まった。

そこで早速、その日、
稽古を行う公共施設の
午前枠の部屋も押さえた。
(昼と夜は本稽古のため抑えている。)

稽古場ならば、周りに気兼ねなく
動きを付けての
ご指導もさせていただける。

その旨先方にもお伝えしたら、
当日は、監督さん、助監督さん、
目の見えない人を演じる役者さんに、
主演の青年役の役者さんまで
稽古場に集まられるとの事で、

まず
午前9時より監督さんとお会いした。

そこで監督さんの映画に対する
想いを伺い、そのお話を元に、
どういった指導をするか等の話を
約1時間ほどさせていただいていると、
午前10時、
見えない人を演じる役者さんや、
主演の役者さん達がお越しになった。

見えない人を演じる役者さんは、
この日、
初めて監督さんとお会いしたみたいで、
丁寧なご挨拶をされていたが、
皆さんも揃った事だし、
挨拶もそこそこに
早速、監督は
「こんな感じで演じて欲しい」
を各役者さんに伝え、
私も多少のアドバイスをさせていただき、
重要なシーンを行う二人の役者さん、
プラス代役のますだゆみが加わっての
エチュードのようなテストが始まる。

ここは稽古場なので、
当然カメラも照明も何もない。

しかし、監督の「スタート」の合図で
芝居が始まるれば、二人の役者さんは、
役の人物に集中し、
涙で声を詰まらせてながら
感動的な芝居を行う。

聞けば、
台本は1週間前に貰ったばかりで、
撮影日までまだ1週間あるというのに、
お二人ともちゃんとセリフが入っていて、
「プロってのはこうだ!」
ってのをまざまざと見せつけられた。

「撮影の日までにセリフを入れればいいか」
なんて感じで、ドラマ等に出演していた
20代の頃の自分が恥ずかしい・・・
(でもカッコつけて、現場に台本は
持ち込まなかったけどね・・・汗)

さて、そのシーンのテストだが、
演じた後に監督からのダメ出し、
そして私のアドバス。
そんな事を何度も繰り返す。

すると芝居はドンドン変化していき、
芝居に引き込まれていると、
おお!もうこんな時間。
約3時間の密度の濃い
テストのような「打ち合わせ」は終わる。

すごく刺激を受けた
4名のふぁんハウスチームは、
「9月7日、
お互いに頑張りましょうね!」と
映画チームの皆様とエールの交換をし、
我々はいざ稽古へ。

昨日の土曜日は、昼の部、夜の部
共に衣裳を着ての
本格的な通し稽古を行う。

昼の部の通し稽古では、
多少のセリフのつっかえや、
「えー」「あー」とか、
セリフの語尾を伸ばす役者の
間延びした芝居が気になったので、
お小言的なダメ出しをして、
約1時間の休憩ののち、
夜の部の通しを行う。

この回は、私の親戚である
水登正梧君と娘の平野美岐が
見学に来てくれていて、
いわゆる「観客」のいる中での
通し稽古となる。

二人とも面白いシーンでは、
思わず声を出して笑い、
しんみりするシーンでは身を乗り出し、
一生懸命観てくれていたので、
役者達は「観客」に乗せられたってのも
あるかもしれないが、
これまでの「通し」の中で
一番いい通しとなった。

そして迎えた本日、最終通し稽古。
照明の大塚さん、見学の高橋藍理さんが
見守る中での通しとなったのだが、
芝居がはじまって30分くらいは
トチリは多い・・・
テンポはめちゃくちゃ・・・。

昨日の夜の
通しで上手く行ったものだから、
気をよくたのか?スケベ心が出て、
余計な芝居をしてテンポを崩し、
なんとも悲惨な
最終通し稽古となってしまった。

幸いにして、
見学の高橋藍理ちゃんは
身を乗り出して観てはくれてはいたが、
私の目指す「ふたりのゆめ」は
こんなもんじゃない。

夜の部では、
ダレダレだった前半を通してみたら、
さきほどの不甲斐ない芝居を
自覚したメンバー達が奮闘努力し、
丁寧な芝居を心賭けた結果、
どうにかこうにか
合格点を出せるものを見せてくれた。

芝居を終えて、
全員集合した中でダメ出しを行うが、
みんな、精魂尽き果てた
顔、顔、顔・・・

何より私自身も
目眩がするほど疲れ果てていたし、
綾部に小道具類を送るための
荷造りもあるので、
これ以上無理に稽古して、
本番に差し障ると元も子もないと思い、
かなり早い時間ではあるが稽古は終了し、
いよいよ始まる綾部公演に向け、
気合をいれるのでした。

綾部の皆様!
「ふたりのゆめ綾部公演」、
皆様が笑顔になっていただける作品が
なんとか完成いたしました。

劇場でお会い出来る事を
楽しみに致しております。

ぜひ、
劇場へ足をお運びくださいね。


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