Page14–「チームで行う稽古の重要性」
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団長の独り言 2026.07.26
7月26日
「チームで行う稽古の重要性」
昼夜稽古が始まり4週目。
回数にすると、
今日の日曜日を入れて8回か・・・
毎週土曜日と日曜日、
昼から夜までぶっ通しでの稽古は、
体力勝負もさることながら、
特に土曜日と日曜日しか
休みのない人にとって、
プライベートな時間を調整して
稽古場に来るというのは、
好きでやっているとはいえ、
続けるというのはなかなか大変。
ご家族やパートナーと過ごす時間、
趣味に使う時間、
(映画や演劇鑑賞、旅行、ショッピング等々)、
掃除、洗濯、家事全般、
あとサービス業等の
仕事についている人にとっては、
稼ぎ時の土日にシフトを入れることが出来ず、
雇い先から嫌味を言われるなんて事も
あるかもしれない。
いずれにしても、
色々な事情があるにも関わらず、
メンバー達は
「稽古の重要性」をちゃんと認識していて、
誰一人休むことなく稽古場に集う。
「稽古を休まない」というのは、
演劇を行う者にとっては、
当たり前って言えば当たり前のことだけど、
しかし言うは易し、
様々な事情を抱える中、
「劇団ふぁんハウス」
の稽古を最優先に考え、
ちゃんと稽古場に来てくれるというのは、
感謝の気持ちでいっぱいになる。
よそ様の演劇を行う団体の中には、
「自称・プロ」が集うところですら、
自己都合により稽古を欠席、
または遅れてくる人がいても、
やむを得ないとしているところがある
というのも聞く。
きっと主催者は内心それを「良し」とは
思っていないかもしれないが、
認めざるを得ない事情があるのだと思う。
かくいう劇団ふぁんハウスも、
基本的には
「事情があるならば
稽古を休むのもいたしかたない」
というスタンスではある。
実際、過去の公演での稽古時、
追い込み稽古となる
昼夜稽古に突入した時でも、
大幅遅刻、あるいは欠席するメンバーはいたし、
人それぞれの事情があるので、
柔軟に対応はしてきた。
ただ今回は、
それぞれが思うような芝居が出来ず、
「代役では稽古にならない!」
「代役だと迷惑をかける」
という想いがみんな強く、
稽古を休む(遅刻する)という事が、
この作品にどれほどの
影響を与えるのかを各自が自覚をし、
追い込み稽古となる
昼夜稽古に突入してからは、
皆さん、色々な事情を調整し、
無理してでも、
昼夜稽古に挑んでいると思う。
それくらい、
この作品にかける情熱はすさまじい。
思い起こせば私が20代前半の頃、
稽古を休むなんて事はあり得ないことだった。
共演者に迷惑をかけるのはもちろん、
何より休む事によって
セリフが他人の物になるという恐怖もあったし、
おいそれと稽古を休むなんて人はいなかった。
「バイトで稽古に遅れる?
バイトと芝居どっちが大事なんだ!」
「そんな甘い考えで
役者が務まると思っているのかぁ!」
という時代・・・
芝居を行う者の責任とは
そういうものだって教えられたてきた。
ただなぁ~
普段、すごくお世話になっている
バイト先の店長さんにお願いされれば、
う~ん・・・となるのも人情。
それでも、
「ごめんなさい」って感じで稽古を優先、
ましてやそれが映画やテレビの撮影の
仕事ともなるとなおの事。
売れない役者たるものは、
テレビや映画の仕事なんてのは
突然入るもので、
事務所から直接バイト先に
「明日なんだけど!」と
電話が入ればまだいいほうで、
バイトを終えて家に帰って、
留守番電話がピカピカ光っていて
メッセージを聴けば、
「1週間後に予定していた
撮影が急遽明日に変更になった!」
なんてのもあり、
あとすごかったのが、
「○○って番組のメインの
役者が急に降板になって
お前に白羽の矢が立ってな!
明後日からハワイ!行けるよな!」
というむちゃぶりの仕事が入った事も。
突然私が休むと人がいなくて、
すっごく大変になるのは分かってはいても、
チャンスを棒にふるわけにもいかない・・・。
そうなるとバイトを無理やり休む・・・。
結局は居づらくなりバイトを辞める・・・。
そんな事を繰り返していた20代前半。
そこで「休みたい時に休める仕事」を選ぶと、
すっごくキツイ仕事か?
あるいは、
めちゃくちゃ時給の安い仕事しかなく、
しょうがないので貧乏を自慢しながら、
若さと熱意とやる気で
なんとか乗り越えていたけれど、
それに疑問を感じていたのも事実で、
だからこそ
劇団ふぁんハウスを立ち上げた28年前、
「仕事」と「劇団活動の両立」が
大前提で活動をしてきた。
だって生活の糧となる仕事を犠牲にしたら、
芝居どころではなくなるからって思っていたし、
今もその考えは変わらないが、
でもね本音としては、稽古を休まれるとキツイ。
それこそ「紀伊國屋ホール」とか
「本多劇場」とかで活躍されているような
「鍛え抜かれたすごい役者達」が
うじゃうじゃいるような団体ならば、
どんな状況でも、
なんとかする実力のある人達ばかり
なんだろうけれど、
劇団ふぁんハウスの場合、
みんなで支え合って創るしかないから、
稽古を休まれると大変なんです。
それでも、何十年にもわたり、
観に来られたお客様から
ありがたい高評価をいただける
芝居が続けられているのは、
慣れあいの仲良しサークルとも違う
緊張感と厳しさの中、
「稽古の重要性」をみなが認識しつつ、
「絶対にいいお芝居を
お客様にお届けしよう!」
という想いで、協力しあって
芝居を創っているから。
いま、すごく劇団内の雰囲気はいい。
あと数回の稽古、このいい雰囲気で、
明るく、楽しく、そして厳しく!
緊張感を持って頑張ろうね。


