Page19–「初日の幕が開きました」
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団長の独り言 2026.08.07
「初日の幕が開きました」
無事ゲネプロを終え、
舞台上に出演者が衣裳のまま
上がって集合写真を撮り、
そのあとダメ出しを行って、
「さぁ!いよいよだ!」
という想いで役者達は楽屋に戻り、
一方のスタッフさん達は
最終チェックを行い、
舞台上での
作業が終わったタイミングで、
受付を担った下さる多くの
ボランティアスタッフの皆様には
客席へ集合していただくと、
受付リーダーの恵ちゃん(小山恵子)が
「受付さん集合しました」
と楽屋にいる我々に声を掛ける。
よし!と
楽屋にいる全メンバー達に声を掛け、
受付さんの待つ客席へ。
出演者と受付スタッフさんとは、
なかなか接点がないので、
このような形で
ご挨拶をさせていただく場を設けていて、
今回も、役者と受付さんが客席を挟んで、
向かい合わせになるように並ぶ。
初めて参加される受付さんは、
「何が始まるんだ?」と戸惑いながら
緊張した面持ちの方もいらっしゃるので、
まずは私から皆様へのご挨拶。
受付として劇団ふぁんハウスに
参加して下さったことへの感謝の気持ちと、
笑顔で対応していただきたいという
お願いなどもお話をして、
次に鈴木千秋が音頭を取り、
出演者と受付さんとの気持ちを
ひとつにする恒例となっている、
「いち、にー、さん、ダァ~」
を全員で行う。
ご存じの方もいらっしゃるかと思うが、
「いち、にー、さん、ダァ~」
というのは、
故アントニオ猪木さんが、
リング場でファンの皆様と共に行っていた
パフォーマンスで、胸より前に腕を出して
1、2、3という掛け声とともに、
指を1、2、3と順番に立てて、
最後は天高くこぶしを突き上げ、
大声で「ダァ~!」というあれ。
普段、
なかなか大きな声を出さない方でも
ここは劇場、
なんぼ大きな声を出しても大丈夫!
「せっかくの機会ですから」
と私が促すと、最初は照れていた方も、
大きな声で「ダァ~」と言って
こぶしを突き上げたら、皆さん笑顔になり、
劇場内に温かい空気が流れ、
役者と受付さんの心がひとつになる。
その後、
ガイドヘルプが初めての方向けに
目の見えないメンバーがモデルとなり、
目の見えないお客様への
誘導をレクチャーする講習会を行う。
劇団ふぁんハウスのお芝居には、
視覚に障害をお持ちの方も
多くお越しになられるので、
見えないメンバーが
直接レクチャーする
講習会はとっても重要。
皆さん、
真剣に受けてくださっていた。
そうこうしているうちに、
あっと言う間に開場時間!
楽屋廊下には、
「開場しましたぁ」
という舞台監督さんの声が響く。
女子楽屋の様子は分からないが、
男子楽屋では先ほどまでなんとなく
談笑していたメンバー達も、
「よし!」と各々が気合を入れる。
本番10分前、
舞台監督と出演者全員は
男子楽屋に集合し、円陣を組み、
右手を前に出して手の甲を合わせ、
「いくぞ~お~」
で気持ちをひとつにして、
各自が舞台袖へとスタンバイ。
18時30分、
開始を告げるベルが鳴り、
カブちゃんのヴァイオリンの音色が
静まり返った劇場に響き渡り、
緊張の初日が幕を開けた。
出だしは好調。
「みんな、落ち着けよ」と
楽屋のモニターを観ながら、祈る思いで
芝居を見つめていたが、
楽屋にいても気が気がじゃないので、
舞台袖や花道から
ステージを祈りながら観る。
一部、お客様には分からぬ程度の
ミスはあったにせよ、みんなは堂々と演じ、
とっても頼もしい。
私も「株式会社無邪気の新島」
として集中出来て、
みんなと共に芝居を盛り上げ、
お客様の笑顔と大きな拍手を頂戴した中、
無事初日の幕を下ろす事は出来た。
ただ・・・芝居は良かったけれど、
お客様の評判が怖い。
審査結果を待つ心境で
お客様のお見送りのためロビーへ行けば、
皆様、笑顔!笑顔!
「チラシを観て初めて来たけど、
すごく良かった~」
「脚本が最高だね~」
「噂には聞いていたけれど感動したよ~」
と見ず知らずのお客様が、
次から次へと声を掛けて下さる。
最後のお客様がお帰りになるまで
ロビーにてご挨拶をさせていただき、
急いで楽屋に戻り帰り支度を済ませ、
大活躍してくださった受付さんへご挨拶。
そのあと出演者、スタッフがロビーに集まり、
ショートミーティングを行い解散。
今日の初日には
次女夫婦と長女が来てくれていたので、
妻と共に劇場近くのファミレスにて
遅めの晩御飯を食べながら
アンケートに目をやると、
どれもこれもすっごくいい!
「こんなにも喜んで下さっている!
今回の作品もどうやら大丈夫そう。」
とホッと胸をなで下ろし、
娘たちからの感想も聞くが、
毎回やや辛口なのに、
こちらもなかなかいい感じ。
ふ~と大きく息を吐き、
帰路についたのでした。


