Page3–「山形に行ってきました・その1」
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団長の独り言 2024.11.19
「山形に行ってきました・その1」
ちょっと前の話になりますが、
11月2日、
平野恒雄、鈴木千秋、ますだゆみの
三人で、山形県まで行ってきました。
第1の目的としては、
メンバーの須藤あゆみに会うという事。
今年の7月末、
「ふたりのゆめ板橋公演」
を終えてから、劇団活動自体は
お休みとなっているのだが、
その間にも、
次回作に出演する全メンバー達とは
月に1度の会議で顔を合わせて、
今後の活動についての説明と、
それに関連しての皆さんの意見や
考え方等をじっくり聞いていたし、
千秋ちゃん、ゆみさんに関しては、
週に1度か2度は、
なんだかんだ言って打ち合わせのために
会っていたので、コミュニケーションは
かなり取れていた。
だた、唯一あゆみちゃんとだけは、
月に一度の会議の際、画面越しに
話をするという事くらいだった。
確かにリモートでも、
意思の疎通は図れるが、
今後の怒涛のようなスケジュールに
絡んでの微妙なやり取りまでは、
画面の会話でだけでは伝わりきれず、
ずっと気になっていた。
そんな或る日、
私の肩も徐々に回復してきて、
制限はあるものの
日常生活を両手で行えるように
なってきた9月末。
綾部公演の打ち合わせのため、
京都府・綾部市に行くことになったので、
あゆみちゃんにも声を掛けてみたら、
「行きます!」との事だったので、
千秋ちゃん、ゆみさん、あゆみちゃんと
私の4名で綾部へと伺う予定立てた。
綾部の打ち合わせに、
あゆみちゃんも参加する事により、
長時間の移動中、
彼女の近況や今後の事など、
リモートだけでは伝わってこない
生の声が聴けて沢山お話も出来るし、
あとは何と言っても、
彼女が綾部公演の際、一番不安に思っている
山形から綾部へと向かうにあたり、
体感的にどの程度遠いのか?や、
どの程度体力を使うのか?
電車の乗り継ぎはどうなのか?等の
予行演習も兼ねられるので、
これはいい機会だと思い、
彼女は「綾部」に行く事になったのだが、
なーんと!
出発の前日に東北地方に大雨が降り、
その影響で山形新幹線が運休!
泣く泣くあゆみちゃんの
綾部行きは中止となる。
我々は、実行員会の皆様との
有意義は打ち合わせは行えたが、
残念ながらあゆみちゃんとの
直接のコミュニケーションは、
おあずけとなってしまった。
その後も、月1回のペースで
全体会議は開かれ、
今後のスケジュールも
かなり具体的になってきて、
個々のメンバーとは、突っ込んだ
話も出来てきた10月の中旬、
私の仕事復帰予定が11月8日に
なったという事を劇団内にも報告すると、
千秋ちゃん、ゆみさんから、
「お仕事が復帰になる前に、
山形にいきませんか?」
との提案があり、11月2日、
我々は山形へと向かったのだ。
(他のメンバーにも声を掛けたが、
みな用事があり、我々3人の旅となる。)
6時45分(くらい)、
東京駅発の山形新幹線つばさに乘りこみ
山形に向かったのだが、
いやぁ~これは遠い。
この距離を毎週あゆみちゃんは
通っていたのか!
まさに「熱意」と「やる気」
がなきゃ出来ない。
彼女が初めて稽古場に来た時は、
不安に押しつぶされそうになりながら、
このシートに一人で座り、
聞いたこともない
稽古場のある
東京の最寄り駅までやってきて、
彼女が何かに描いていたから
後から知ったけれど、
「誘拐されるかもしれない!」
という恐怖に怯えつつ、
私達との初めての面談をしたんだよね。
そんな事を思い出しながら、
福島から急激に変化し始めた、
山間の景色を窓越しに眺めつつ、
あゆみちゃんの心情を想像していた。
あゆみちゃんは、
稽古場にいつも当たり前のように来て、
人一倍、熱心に芝居に取り組んでいたので、
我々の中では「山形」も「埼玉」も
同じような距離感のような
気がしていたけれど、
毎週、この距離を稽古のため
通う彼女の一生懸命さには
ホントに頭が下がるよね・・・と
いうような話をしていると、
9時47分(くらい)に山形に到着。
ちょっとドキドキしながら
改札口に向かうと、
満面の笑みで手を振り、
駆け寄ってくるあゆみちゃんの姿。
まるで、
暫く会っていなかった姪っ子との
再会のような感覚になり、
つい
「いやぁ随分と大きくなったねぇ~」と、
親戚のおじさんのような心境になる。
(おじいさんじゃないよ!)
一方のお姉様達は、
2つの公演で苦楽を共にしたメンバーとの再会が、
よほど嬉しかったのか、改札前で大はしゃぎ。
再会のセレモニーがひと段落したところで、
在来線ホームに向かい、目指すはメンバーの
美佳ちゃんが強く薦めてくれた
山寺へ向かうのでした。
つづく。