Page4–「腱板断裂手術をした方へ」

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団長の独り言 2025.02.01

ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、
私・平野恒雄は、昨年8月に、
右肩腱板断裂の手術を受けました。

それから半年が経ち、
先日、MRI検査で、しっかりと腱板が修復されいる事が
確認出来まして、とりあえず「山」は越えたかな?と思い、
今回の「団長の独り言」は、「腱板断裂日記」をお届けします。

腱板断裂に悩み、術後も苦しんでいる方は
とっても多い事が、この怪我?をして初めて知りまして、
そうした療養中の方々の少しでも、参考になればと思い、
かなりの長文になりましたが、描かせていただきました。

だから
劇団活動の記事は、今回は(も)お休みさせて下さいね。
次回からは、バンバン書きますよぉ~。

2月1日(土)「腱板断裂手術をした方へ」

右肩腱板断裂手術を行ってから
ちょうど半年が経ち、
今日は術後初めてとなる
MRI検査の日。

この半年を振り返ると、
なんだかんだ言っても
精神的に結構きつい日々だった。

腱板断裂というものは、
成功しても再断裂のリスクが
つねに付きまとう怪我?で、
その事があるだけに、
入院中から退院後も、痛みに一喜一憂し、
つねに「右肩」に注意を払い暮らしていた。

特に大変だったのは、
手術後すぐから1か月の間。

この期間は、
絶対に右肩を動かしてはいけないし、
脇を閉じるのもダメ!
だからウルトラスリングという
装具を24時間着けての生活。

お風呂の際、湯舟に浸かるのは
ダメなのでシャワーのみ。

入院前に色々とネットで調べ、
1.5リットルの空のペットボトル3本を使って、
「入浴専用装具」を造っておいたので、
それを付けて恐々とシャワーを浴びていた。
身体を洗う時も、
これも事前に用意しておいた
柄付のブラシでごしごし。

食事にしても、何もかも
全て利き腕の右手は使わず、
左手のみの生活だった。

そんな中でも、週に2回は病院に通い、
I先生のリハビリを受ける。

リハビリ中だけは、
腕を吊っているウルトラスリングを
外しての治療。
精神的にすごく安心出来きる時間。

ただバスと電車を乗り継いで
約30分かけて病院へ通うってのが
結構怖くてねぇ。

「転ばない」
「人にぶつからない」
ってのには、
めちゃめちゃ気を遣っての通院。

だから人々が殺気立っている
朝の通勤ラッシュの時間帯は
絶対に避けた時間帯に、
リハビリ治療の予約を入れていた。

1か月後、四六時中腕に着けていた
ウルトラスリングを
取ってもいいとの許可が下り、
リハビリも段々と可動域を確保する
段階へと突入。

自分の腕がこんなに重たいのか!
と実感したのもこの頃。

入浴の許可も出て、
1か月ぶりに入った「お風呂!」は、
言葉では言い表せないほどの
幸せをかみしめた瞬間だった。

その後、
徐々に腕も上がるようになるが、
相変わらずちょくちょく痛みが出るし、
とーっても気を付けて生活していても、
術後2か月を過ぎると、
なまじっか腕も動かせるように
なるものだから、
「つい右肩に力を入れてしまう」
「つい右腕を振ってしまう」
「つい右腕をついて、起き上がってしまう」
「つい」「つい」「つい」ってのが、
日を追うごとに増え始めた。

その「つい」のあとに
右肩に痛みが出ようものならば、
めちゃめちゃ不安になり、
ちょっとしたノイローゼ状態。

その度、「切れたか!」って思い悩み、
夜中に痛みで目を覚ます時は、
「再断裂・痛み・原因」なんてものを
ネットでむさぼるように検索しまくり、
リハビリや診察の日まで待ちきれず、
この不安をなんとかして欲しい一心で、
専門医が答えてくれるという
有料サイトの会員となり、

「この動きをしてこーなって、
こーなったのですが、
再断裂しているのでしょうか?」

なんて質問をし、
専門医の先生方の意見を聞く何て事もした。

ほとんどの先生は、
「再断裂は考えにくいでしょう」と
答えてくれたので、
多少の気休めにはなったけれど、

どの先生からも
「気になるようならば、
主治医か理学療法士に相談して下さい」
と締めくくられていたので、
「痛み」の酷い時は、
リハビリや診察の日が、
待ち遠しくて仕方がなかった。

そして、ようやくリハビリの日。
「ここが痛くて、ここがこうであーで」
と説明すると、
I先生は、私の肩の動きや痛みを
冷静にチェックした後、
時に人体骨の模型を使って
私の骨の状態を説明して、
時に腕の凝りの強い箇所を発見し、
肩甲骨を動かすリハビリやマッサージ等で
筋肉をほぐして下さる。

すると!痛みはどこへやら?
毎度の事だけど、
結局「切れたかも!」は、
私の完全なる思い過ごしだった。

その「思い過ごし」ってのは、
月に1度の執刀医で主治医K先生の
診断の時も同じ。

診察の日、「切れてますね」って
言われたらどうしよう!と、
毎回ドキドキで診察室に入るが、
笑顔の先生と挨拶しただけで
心が楽になる。

診察は、まず現在の症状を伝え、
肩の動きのチェックから。
そして、ドキドキのエコー検査!

固唾の飲んで私はモニターを凝視する。
うにゃうにゃと筋肉が動いている画像で、
何か何だか分からないけれど、
腱板がくっついているってのは、
先生の説明から理解出来きて、
「大丈夫ですね」という先生の言葉を
聞くと緊張が一気に解れる。

安心したものだから、
私は余計なおしゃべりをしてしまうが、
先生はちゃんと聞いて下さるので
とってもありがたい。

ただこうして、
リハビリや診察を受けてはいても、
それでも痛みがあれば、
やはり一喜一憂はずーっと続き、
落ち込んだり、後悔したりを繰り返し、
術後3か月が経った検診日。

エコー検査で問題がなければ、
車の運転の許可が出る日。
つまり、「仕事に復帰して大丈夫」という
お墨付きがいただける日なのだ。

まずはリハビリ治療から。
リハビリでは問題はない。
「大丈夫ですかね?」
「大丈夫です!」といつもの会話で
送り出して下さるI先生。

そして緊張の診察。
オッケーをいただかなきゃ、
仕事復帰が伸るので、いつも以上にドキドキ。

「えいやぁ!」の気持ちで診察室に入ると、
先生の笑顔が心を落ち着かせてくれる。

まずは腕の可動域のチェック、
痛みのチェックと続きエコーの検査。

モニターを観ていた先生が
「ん?」ってなった瞬間がありドキッとする。

「切れているんですか?」
「それはないですが・・・」

と言いながらも
先生はいつも以上に
エコーのステックをあちこちに動かし、
やがて、「うん、大丈夫ですね」との事で、
腕の動き等のチェックと
痛みもチェックもして、
仕事復帰の許可を頂き、
11月8日、
私はめでたく社会復帰を果たした。

それでも、腱板は
健康な人の50%の強度しかない。

どうかすると相変わらず痛みもあるし、
今まで以上に用心しながら
日常生活を送っているが、
仕事復帰にしたものだから、
様々な動きがプラスされていくわけで、
当然ながら「つい右腕を!」が
ちょくちょく出てしまい、
自己嫌悪に何度陥ったか。

リハビリ時にその事を報告すると、
冷静にチェックして下さり、
「大丈夫です」と言っていただき
一安心。

そんな中でも一番ひやっとしたのは、
術後約4か月、
1歳半の孫に右腕を引っ張られた時!
一瞬の出来事だったので、
「やばい!」と思いすぐさま孫の手を放すと、
孫はドテンと転び泣きべそをかく。

可哀そうだがそれどころではない。
あれ以上引っ張られるのは、
私にとっても一大事!
腕から肩にかけて、痛みとしびれが出る。

「今度こそ、ダメか・・・」
しかし腕をあげてみると、
気のせいなのかどうなのか?
孫に引っ張られたおかげで
可動域が増えたようにも感じる。

それでも痛みはある。
ちょうど4日後にリハビリとエコーによる
診察があるので、
その日までは精神的に不安定な状態が
続く。

そして、
待ちに待ったリハビリ&診察の日。

リハビリ時、I先生に事情を話し、
どんな状況で、
どんな角度で引っ張られたのか?
をお話をしたら、
「その角度なら問題ないと思います」
との事。

その後、
痛みと可動域のチェックをしてもらうも、
特に嫌な痛みはないし、動きも悪くない。

そのあとの
主治医K先生によるエコー検査では、
腱板は順調くっついている事が確認出来た。

結論としては、
孫に引っ張られたことにより、
固まっていた筋肉が伸びて、
いわば「強制リハビリ」状態で、
無理やり引っ張ったので、
痛みが出たとの事。

その結果を聞くと、
またしてもあら不思議!
痛みがなくなっていく。

そんなこんなで色々ありながらも、
あっという間に半年が経ち、
この度MRIの検査の日を迎えた。

MRIというのは、
エコー検査よりも精度も高く、
私の右肩の腱板がどんな状態なのか?
3Dで正確に分かる。

実は5日ほど前から、
肩から背中にかけての異常な凝り(痛み)と
腕のしびれが出てきて、
ちょっとナーバスになっていた。

特に強い衝撃を受けたわけではないし、
重たい物を持ったって事もない。

いつものようにバンザイをしても、
両手を水平にして頭の上にまで
持っていく動作をしても、
嫌な痛みは全くない。

だから多分大丈夫だとは思うけれど、
それでも「痛み」が数日続くと、
「もしや」とやっぱり思ってしまう。

でもその一方で
「大丈夫!ここまで来たのだし、
腕もちゃんと痛みなく上がる」

といい聞かせている自分もいたが、
2日前の夜は、精神的に疲れてクタクタ。

それでも、
昨日の夜あたりから痛みも
落ち着いて今日のこの日を迎えた。

まずはリハビリから。
いつものように両腕をバンザイし、
両腕を水平にして頭の上に持って行く
動作をチェックしてもらうと、
「随分と上がるようになりましたねぇ」
との事で、特に問題はない。

そこで、
2日前までの症状をI先生に話すと、
早速、背中の動きや肩の動きを
チェックして下さり、
「これは痛いですか?」
「これだとどうですか?」
と様々な角度で腕を上げ下げしたり、
引っ張ったりして確認。
どれもいやな痛みはない。

その時、
私は思い出したかのように、
「自主訓練で頑張りすぎたかも?」
って呟いていたら、I先生から

「ちょっとその自主訓練、
見せて貰えますか?」

と言われたので、私はうつ伏せになり、
そのまま肩を上げる自主訓練の動作をしたら、
先生から速攻のダメ出し。

要するに、知らず知らずのうちに
間違ったフォームで、
一生懸命自主訓練をしていたようで、
それにも原因があるのではないか?
と言われた。

その後、
肩回りの筋肉をもみほぐして貰っていると、
痛みがなくなった気がする。

リハビリ終了後、
私がこれからMRIだというのは
もちろんI先生はご存じ。

毎度の事なので、察した先生は私が何か言う前に
「大丈夫ですよ」とにっこりとしてくれる。

その言葉をお守りに、
レントゲン、そしていざ!MRI室へ。

かなり大袈裟かもしれないが、
人生のかかった検査くらいの覚悟で
検査用ベッドに横になり、
身体を固定し、ヘッドフォンを付け、
検査用ドームの中へと吸い込まれていくと、
不思議な音が聞こえ始まる。

それにしても、
どうしてあの打撃音のような、
宇宙からのメッセージのような音が
鳴り響くのか?

そんな事を狭いドームの中で考えているうちに、
いつの間にやら意識が遠のき、
「はい、終わりましたよぉ~」
の声で目を醒ます。

いかん!MRIの最中に
寝てしまっていたかも!

恐らく20分以上は経っていると思うが、
身体が動いてブレた
映像になっていなかればいいけど、
おもりを腕や肩付近に乗せられていたし、
多分大丈夫でしょう。

そして、診察室前でしばーらく待って、
ついに運命の診察。

「平野恒雄さーん、
21番室にお入りください」

と マイクで喋る先生の声。

静かに扉を開けると、
先生の机の上にあるモニターには、
すでにMRIの映像が映し出されている。

いつもならば、
まず肩の動きのチェックなんかがあって、
そのあとエコー検査なんだけど、
今日はいきなり映像のチェックから。

緊張の一瞬!
どんな感じで、先生の説明が始まったのか
覚えていないけれど、先生と共にモニターに
目をやれば、素人でも分かるくらい
しっかり腱板が肩にくっついているが分かる!

先生は色々と説明をして下さりながら、
マウスをコロコロ動かし、
上からも横からも奧?も
様々な角度の映像を次々と見せて下さるが、
どれもこれも異常なし!
(アンカーが肩にちゃんと埋まっているのも
はっきり写っていた。)

一通りチェックを終えたところで、
最後に、
腱板が切れた状態の手術前の映像と、
現在の映像を画面に並べて
「ビフォー」「アフタァー」を見せて下さり、
「はい!大丈夫です」と言われた瞬間、
「よかったぁ~」と、
かなり大声で言ってしまう。

きっと診察室の外の人にも
聞こえたかもしれない。

半年経って、腱板がしっかり
くっついているという事は、
これから徐々に
重たい物も持ち始めてもいいって事だし、
バイクにも乗って大丈夫だって事。

つまり、普通の生活に戻るのですよ!

先生からは、
「ボチボチ、筋肉を付けていきましょう」
って言われたものだから、
思わず、
「あの・・ベンチプレスは?」って
恐る恐るお聞きしたら、
苦笑いをされて
「まだ辞めておきましょうか」と。

はい!そりゃ~そうです。
そこで私は、
「1.5リットルの
ペットボトル3本を入れた
コンビニの袋くらいの重さは?」
とお聞きすると、
「それくらいならば」と言っていただけたが、
まだまだ用心しなきゃいかんって事だと思う。

ベンチプレスが出来るようになるには
当分かかりそうだけど、
ここで調子に乗っては元も子もない。

それでも以前のように
ノイローゼになるほど、
痛みに一喜一憂はしなくても済みそうだ。

昨年、私には「夏」はなかったけれど、
サードオピニオンまでして、
こちらの病院でお世話になるって
決めたのは間違ってはいなかった。

入院前から私に携わって下さった
こちらの病院の
全ての医療関係者の皆様には
感謝しかない。
本当に、ありがとうございます。

さて、腱板断裂の術後、不安の中、
恐々と生活されている方は沢山いるはずです。

痛い時はどうしても憂鬱になりますよね。
「痛みに一喜一憂しない」とはいいますが、
そんな簡単にはいかないものです。

私の経験から言えば、
「痛い」と思った時はじっとしていないで、
テレビを観るとか、プライムビデオを観るとか、
外出してショッピングをするとか、
あとは人と話をするとか!

「痛み」以外に気が向く行動を起こせば、
意外と「痛み」の事は忘れるし、
それでまた「痛み」の事を思い出せば、
また別の事をやって・・・と、

ようは「痛み」に神経を集中しないように
する事だと思います。

じっと痛みと向き合っていても、
ろくな事は考えません。

それでも、
どうしても我慢出来ない時は、
予約の日じゃなくても
PTなり主治医なりを遠慮なく訊ね、
診察してもらうだけで
気持ちも随分落ち着くはずです。

諦めず、焦らず、クヨクヨせず、
そして絶対に無理はせず!

明るい未来を信じて、
共に頑張っていきましょうね。

私ももうひとふんばり!
用心しながらリハビリに励みます。

おしまい。


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