Page7–「いい刺激をいただく」

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団長の独り言 2025.02.23

2月23日(日)
「いい刺激をいただく」

本日、
朝10時過ぎ新馬場駅に降り立ち、
目指すは六行会ホール。

このホールは、
演劇活動を行っている人ならば、
ほとんどの人が知っているという
客席数は248席の劇場。

と!偉そうな事を言ってはいるが、
実は私、ここの舞台に立った事はおろか、
観客としても足を踏み入れた事すらないので、
こちらの劇場でお芝居を観るのを
楽しみにして来た。

階段を下りて劇場へ入ると、
広々としたロビーがおもてなし。
トイレもおしゃれでキレイだし、
クロークまである!
開演前のひと時を寛ぐにはとてもいい雰囲気。

ジュースなんぞ飲んでちょいと休憩をして、
劇場内に足を踏み入れると、
客席はほどよい傾斜がついていて、
どの席からもとっても見やすい感じ。

舞台面に目をやれば、
間口、タッパ(高さ)は芝居を
行うには充分の寸法で、
奥行きも結構あって、
こりゃ~いい劇場だわ。

そんな事を感じつつ観る作品というのは、
「クラーク記念国際高等学校
パフォーマンスコース」
の若者達による発表会。

案内を頂いた時、
こちらの高校の事は全く存じ上げず、
「高校の発表会が六行会ホールで、
しかも入場料をとるの?」
「チケットが完売になるほど人気?」
一体なんのこっちゃ?
というのが正直な感想だった。

でもまぁ~劇団ふぁんハウスの
創立メンバーである
咲美ちゃんからのお誘いだし、
時間的にも行けるタイミングだったので
観劇する事にした。

まずロビーに着いて感じたのは、
観客(恐らく生徒親御さん)が、
どの方もおしゃれで、
いかにも「業界人」みたいな方も
ちらほらいらっしゃる。

これは一体どんな公演なのか?
期待に胸膨らませ、開演を待っていると、
始まった瞬間!
いきなり度肝を抜かされる。

まず照明がすごい!
ダンスパフォーマーの
鍛え抜かれたダンスがすごい!
本編での役者達のエネルギッシュで
テンポのいい芝居と、
観客に訴える力と目力がすごい!
舞台セットもすごい!
まさに総合芸術!!

上演時間2時間ちょい、
これは発表会なんてものではなく、
ちゃんとしたプロの公演で、
感動しまくりだった。

キャストやダンサー達の
クオリティーの高さは一級品で、
この作品を観て、あーだこーだと
いちゃもんを付ける人ってのは、
よほどのへそ曲がりか、
あるいは「負け惜しみ」を言っているくせに、
上から目線でもっともらしく、
批評する事に生きがいを感じるタイプの
「演劇人殿」達だろうなぁ~って
事を思いながら、

生徒さん達の「夢」いっぱいの
真っすぐで一生懸命な芝居に胸を打たれ、
カーテンコールでは、
62歳のおっさんが目に涙を貯めながら、
キラキラしている充実感いっぱいの若者達に、
はちきれんばかりの拍手を送っていた。

そんな若人達の情熱と夢に満ち溢れた
ステージが幕を下ろしてからも、
しばし呆然としていたが、
「俺も頑張ろう!」と
いい刺激を受けた本日は、
久々に旧小学校での稽古となる。

こちらの稽古場は、来年度には
とうとう解体する事になったそうだが、
劇団ふぁんハウスが苦境に陥った時期に、
温かく迎え入れてくれた場所なだけに、
なんとも寂しいけれど、

芝居の稽古が出来るって事に感謝をして、
幕開きから順を追って稽古をおこなっていく。

どの役者さんも、台本を持たずに
懸命に芝居をしようとはしているけれど、

なにせ
「絶賛・セリフを覚えている最中」
の方ばかりなので、
どーにもこーにもテンポが崩れてしまい、
ダメを出すというレベルではない。

「覚えていないのならば、
ちゃんと台本を持っていいから!」

と言いたいところだけど、
それぞれ各役者の
稽古スタイルってものがあるし、
今はとにかく必死になって
セリフを入れようとしている
真っ最中なわけだし、
ここはじっと我慢して、
あきらかに違う
「動き」や「脚本の解釈違い」の
箇所のみダメを出し、
あとは何度も何度も同じシーンを繰り返し、
極力芝居を止めずに演じてもらい、
「慣れる」事に重点を置く稽古となった。

そりゃ~見える役者も、見えない役者も
台本を持った状態で演じるよりも
台本なんて持たないほうが
演じやすいに決まっている。
(特に点字台本や音声台本を持つ
見えないメンバーはなおの事)

だからみんな、あえて台本を持たず、
「セリフを覚える」
って事に苦しんでいるのが
痛いほど理解出来るし、
「覚えてしまえば」どの役者も
ノリノリになってくれるっていう事も
分かっているからねぇ。

ただ「セリフを覚える」ってやつは、
なかなかの強敵。

年齢を重ねれば重ねるほど
難しくなってくるもの。
それでも「役者」ってのをやる限り、
セリフは覚えなきゃ
お話にならないからね。

「今日の若者達だったら
セリフ覚えも早いのかなぁ?」
なーんて事は考えず、
若者にも負けない「熱意」と「やる気」
でがんばるで~。


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