Page13–「よっしゃ!」
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団長の独り言 2025.04.06
4月6日(日) 「よっしゃ!」
先週の日曜日、
ボイス・エマノンさんをお迎えし、
音声ガイドの収録を行った。
ボイスさんとの付き合いも、
もう26年。
現在は全国放送のラジオの
メインパーソナリティーとして
忙しくされていて、それでも
こうして劇団ふぁんハウスの
音声ガイドの収録とあれば、
ボランティアで駆けつけて下さる。
ボイスさんは普段、
完全防音のテレビ局のスタジオでの
お仕事をされているのに、
劇団ふぁんハウスの収録現場は、
収録には完全に不向きな稽古場・・・。
雑音だらけの稽古場で
収録をお願いするのは
大変恐縮してしまうのだが、
彼は、
窓の外の公園で子供の騒ぐ声が
聞こえようとも、
飛行機の音が聞こえてこようとも、
「あっ、
ちょっと飛行機を待ちましょうか」とか、
マイクの位置を変えて、子供の声を
拾わない工夫をして下さるとか、
とにかく嫌な顔ひとつせず、
「一緒に作るで~精神」で、
臨機応変に対応して下さり、
「プロってのは、こーゆうものだ!」
ってのを毎度の事ながら教えていだだける。
更に今回は、
140トラック以上の音声ガイドと
場内アナウンスの他に、
「あきら」にインタビューをする
アナウンサーの役も
やっていただいた。
芝居では、正面に向かって
座っている小路さん演じる「あきら」が、
会場に流れる声のみの「アナウンサー」の
質問に対して答えるという場面なのだが、
ボイスさんには、
「アナウンサーの声」の収録をお願いする。
とても素晴らしい出来栄えで、
さすが!と思ってた。
その後、全ての収録を終えて、
別室にてボイスさんと雑談をしていると、
何のタイミングだったかなぁ?
「アナウンサー声」は、
単発録りじゃなくて、
「あきら」と「アナウンサー」が
リアルにやり取りしたものを収録して、
編集でアナウンサーの部分を
抜き出すってはどうだろうか?
という話で、
なんだか二人で盛り上がり、
「よし!やろう!」って事で、
チェック作業をしている
ゆみさんの元へ向かい、
その旨を伝え、急きょ!
ボイスさんと私の寸劇?を
収録する事になった。
インタビューの内容は
勿論、
脚本に沿った形にしてもらうけれど、
表現はボイスさんにお任せ。
私はボイスさんの「やや向かい側」に座り、
「あきら」として、Nアナウンサーから
インタビューを受けた。
Nアナウンサーから
インタビューを受けるのは、
それこそ26年ほど前、
実際に彼の番組に出演させてもらった時以来!
(劇団ふぁんハウス代表として出演した)
それにしても
本物のアナウンサーから
インタビューを受けるってのは
緊張したなぁ。
その収録後、
メンバー全員でボイスさんを
囲んでの懇親会をひらく。
このあと稽古があるので、
それほど
長時間ってわけにはいかないけれど、
ボイスさんのユーモアたっぷりのお話に、
みなの緊張も解れ、ワイワイガヤガヤ。
ここ最近、
役者達は相当追い詰められていたので、
ボイスさんとの笑いの絶えない懇親会で、
メンバー達は元気を取り戻す。
約1時間の懇親会は終了し、
ボイスさんはまるで必殺仕事人の如く、
颯爽とお帰りになられた。
ボイスさん、今回も
ほんまに
どうもありがとうございました。
感謝しかございません。
来年の
「夏の夜空へ麻布公演」では、
声のみの出演ではなく、
是非とも役者として
出演して下さいねぇ~。
(脚本にちゃんと
配役してお待ちしておりますぅ~)
こうして、
素敵なボイス・エマノンさんの
音声ガイドの収録も無事終えて、
劇団ふぁんハウスは、
今週の土日も、
13時~21時30分まで
熱い熱い稽古を繰り広げる。
昨日(土曜日)、
いよいよ舞台監督さんを始め、
音響さん、照明さんが
稽古場にお越しになっての
通し稽古となる。
先週も水曜日、木曜日の夜、
全員参加の追加稽古を行い、
なんとなく手応えは掴めたので、
期待をして挑んだ
土曜日の通し稽古だったのに、
間延びしたお楽しみ会で散々・・・。
私は1幕を演じながら、
体たらくのみんなに
まくしたてるようにセリフを言って、
「なにやっとんじゃ!オーラ」を
出し続けた。
私は相当、
みなをあおったからなのか?
どうなのか?全員が緊迫感を持ち、
2幕は見違えるように
テンポのいい芝居となり、
「通し稽古」を舐めていたのかを
みな実感した稽古となる。
そこでこの日の夜は、
「名誉挽回」とばかりに
再度「通し」てみると、
上演時間が
これまでよりも6分も縮まる。
同じ芝居で6分縮まるって!
いかにいままで「のんびり」
やっていたのか?って事。
テンポがいいと、
自ずとみなの芝居にも身を入り、
ようやく「夏の夜空へ」の完成が
見えてきたところで
この日の稽古は終了。
迎えた本日、
舞台監督さん、照明さんが見守る中、
通し稽古をおこなえば、
セリフのとちりの多かった
役者も引き締まり、
間延びした芝居ばかり
する役者も引き締まり、
観ている私が
物語の中に入り込んでしまうほど
完成度の高い芝居となった。
「間に合った」
と私は心の中でつぶやくが、
次回、土日の稽古で
また崩れなきゃいいが・・・。
期待と不安を抱きつつ、
最終通し稽古を待つのでありました。