Page11 –「まだまだ稽古したいけど。」

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団長の独り言　2022.07.31

7月31日（日）「まだまだ稽古したいけど。」

6月から始まった
「人生芸夢〜夢のとおり道」の稽古は
今日で一旦終了。

思い起こせば数か月前、
稽古スケジュールを考えている際、

「来年の2月公演の稽古を6月から始めて、
果たして大丈夫だろうか？
中だるみしないだろうか？」

という不安はあった。

しかし、
稽古が始まると誰も彼も真剣そのもの！

すでにセリフを入れてくる（覚えてくる）
役者もいるし、着物を着て所作をキチンと
確認しながら稽古を行う役者もいて、
「本番は、まだ当分先でしょ？」
って感じで、
舐めた雰囲気を醸し出す
「ベテラン俳優殿」は誰もいない。

当初の稽古予定では、
「6月7月は、
エンターテイメントはしっかりやって、
芝居に関しては軽く流す程度」
と考えていたのだが、

これまでの皆さんの熱意とやる気に刺激され、
「流す稽古」なんてどこかに飛んで行ってしまい、
ここ最近の稽古では、通常の稽古のごとく、
かなり細かい部分まで掘り下げての
抜き稽古を行ってきた。

そしていよいよ本日、
「人生芸夢〜夢のとおり道〜」
の前期稽古最終日となったので、
この2か月間行ってきた稽古の
集大成的な感じにしようと思っていたのだが、

いざ稽古を始めると、
何度となくやったシーンなのに、
集中力の欠いた芝居の連続。

仕方ないので、
何度も何度も同じシーンを繰り返すと、
「そう、それ！」
って芝居がようやく表れた。

そこで更に掘り下げたくなったけど、
そんな事をしていては、「集大成の稽古」が
出来なくなるので、仕方なく次のシーンへ。

するとその次のシーンでも、
またしても「いえいえ・・・だからね」
って芝居が現れたので、
ちょっとイラつきながらダメを出しつつ
稽古を進めると、
かろうじて形にはなったので、
よ〜し！
じゃ〜次のシーンもやって集大成に！
と時計を見ると、まもなく稽古終了の時刻。
残念だけど、ここで稽古終了となる。

理想としては、昨日今日の稽古で、
「人生芸夢〜夢のとおり道〜」
をちゃんとした形にして、
来月からの「久美・美容室物語」の稽古に
突入したかったのだが、
1シーン1シーンに時間を掛けすぎた。

ただ、時間を掛けたシーンは
「いい感じ」にはなったので、
せめてその感覚は忘れないように、
月曜日、火曜日、水曜日あたりまでは
「人生芸夢〜夢のとおり道〜」
の復習をやって、

木曜日あたりから頭も心も切り替えて、
「久美・美容室物語モード」
になっていただき、

8月6日（土）から始まる
「久美・美容室物語板橋公演」
の稽古に挑んでもらいたいところ。

久美・美容室物語は、
今年の2月に上演した作品だし、
キャストもほぼ同じキャストなので、
それほどガッツリ稽古しなくても・・・
って思われる方もいるかもしれないが、

2名のキャストが代われば、
脚本は同じでも、
全く新しい作品をつくるのと
同じ気持ちで稽古に挑む事になる。
私も頭切り替えなきゃなぁ。

あ〜でも、本音を言えば、
「人生芸夢〜夢のとおり道〜」の稽古、
もっともっとしたいなぁーってところ。

だからと言って、もうちょっと
「人生芸夢〜夢のとおり道〜」
の稽古を行おうかぁ？ってなわけにもいかない。

そんなことをしたら、
「久美・美容室物語」の稽古日数が減ってしまい、
本番直前になって、「あの時、人生芸夢の
稽古をするんじゃなかった！」って後悔するのは、
これまでの経験上、目に見えている。

「1日くらい
稽古日数が減っても大丈夫でしょう」

と言えるレベルの団体じゃないので、
稽古で補うしかないのです。

それほど劇団ふぁんハウスにとって、
芝居の稽古ってのは、
めちゃめちゃ大事な事ですねぇ。

ってなわけだから、
数か月後に再開する「人生芸夢」の稽古時に
全くの振り出しに戻ってしまうという
時間を無駄にする事態にはならないよう、
この2か月間稽古してきた事を、
キチンと心に身体に焼き付けておいて欲しい。

祈るような思いで、
一旦、「人生芸夢〜夢のとおり道〜」の
稽古を終了させたのでありました。