Page19 –「う〜ん・・・・」

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団長の独り言 2022.12.25

12月25日(日)
「う〜ん・・・・」

今日はクリスマスど真ん中だけど、
我々は普通に稽古がございました。

稽古場に集まるメンバー達は、
クリスマスだからって
「どうしたこうした」って感じは
まるでなくて、
全くいつものとおりに明るく、
元気に稽古場に集まって来る。

普段の生活の中では、辛い事や悲しい事、
イライラしてあたまに来る事やら
まぁー色々とあるけれど、
稽古場に来てみんなの笑顔にふれると、
そんなものも吹っ飛び、
「人生芸夢〜夢のとおり道〜」を
どのように盛り上げていくのか?
という事に全神経を集中させる。

そんな稽古場では
開始までのたわいもない時間に、
あちらこちらで
楽しそうに話しをしているメンバー達。
その姿を遠くから眺めているのも、
私は好きなんです。

どうせやるなら、
楽しい雰囲気の中で稽古するほうが
いいに決まっているからね。

ただ・・・だからと言って、
仲良し演劇サークルにはしたくない。

5日前よりチケットの販売を開始したのだが、
早速ネットからのお申し込みが何件かあった。

予約をして下さった皆さんは、
チラシやネット、
または区が発行している情報誌等で、
前回公演「久美・美容室物語」の事を知って、
公演を観劇して下さった方ばかりで、
「次の劇団ふぁんハウスの公演も
観てみたい!」との事で、
劇団からの公演のご案内が
届いたタイミングで、
チケットのお申込みをして下さったのです。

勿論!メンバーの知り合いの方や、
何度も劇団ふぁんハウス公演を
御覧になられいる方も、今回の公演も
大変楽しみにして下さっている。

そうした方々の期待に応える芝居を
ちゃんと届けるためにも、
「仲良し演劇サークル」では
いい作品は作れないわけで、
けじめをつけて、
「やるときはやる」って雰囲気は
とっても大切にしている。

当然、今いるメンバー達の誰もが
こうした私のポリシーに賛同してくれているので、
「始めます」というとピリッと引き締まるのです。

まずは前回の稽古で散々苦労したシーン5、
「夜の楽屋」から稽古を開始する。

何をそんなに苦労したのかと言えば、
このシーンは登場人物が多く、
その多くの登場人物達が、
どこにどう動いていいのかの判断が出来ず、
右往左往しているうえに、
説明セリフ的な長セリフを言う役者達が、
全くセリフを自分のモノにしていなくて、
もうねぇ・・・
「素人演芸大会」を観ているかのような
シーンとなってしまっていた。

そこで前回の稽古では、
何度も何度もこのシーンを繰り返したけれど、
一向に良くなる兆しすら見えず。

いい加減耐えられなくなったので、
私は自分の台本の中に描かれている
「シーン5」全てに斜線を引き、
バッサリカットする事を考えた。

ただ作者としては、
シーンをカットするなんてのは
身を切られるほど辛いわけで、
だからそりゃ〜出来る事ならば
シーン丸ごとカットなんてしたくないけれど、
全く良くならない無様なシーンを
お客様にお見せする事は、
それこそ楽しみにして下さっている
お客様に対して失礼極まりないので、
苦渋の決断とばかりに、
「シーン5はカットします」
って言いかけた・・・が!

「1週間待ってみよう」
って思い直し、
本日、再びこのシーン5を行ってみたら!

いやぁ〜いいんですわぁ〜。

テンポもいいし、
各役者のセリフもすんなり心に入って来るし、
私が意図する芝居にかなり
近づいたシーンとなっていた。

「このシーンカットしなくて良かった〜」
とホッと胸を撫でおろし、
次なるシーンに進むと・・・

出だしから
「台本をちゃんと読み込みましたか?」って
言いたくなるような場違いな芝居で始まり、
続く3人の役者達も、
根本的な捉え方を間違えた芝居を
平然とやってのけていた。

そこでまた丁寧なる説明と、
身振り手振り、時には実際に演じて見せると、
まぁーここはね、すんなりダメも通ったので、
時計とにらめっこしながら、
よし!次のシーンだ!と、
ラスト近くで全ての役者が登場する
とあるシーンを行えば・・・

またしても、
気の抜けたコーラ状態の芝居のオンパレード。

どうやら登場人物が沢山出るシーンになると、
この現象は起きるようだ。

全員でザワザワ出てきて、
ザワザワ帰るだけのシーンなのに出来ない。
2度ほど繰り返したけれどダメ・・・。

この日の稽古スケジュールでは、
ラストシーンまで行く予定だったのだが、
中途半端に終わらせて次に進んでも、
結局はその次のシーンも
中途半端に終わってしまう。

仕方ない!
腹を決めて、稽古終了時間まで
このシーンとじっくり向き合えば、
かろうじて形にはなったけど・・・。

年内の稽古で全てのシーンをとりあえず
細かく付けるはずだったのに、
最後のシーンまで行けずじまい。

幸い、
急きょ決まった30日の特訓稽古には、
全員が参加してくれるとのことなので、
30日には、なんとか形にはしたい。

何度も描くけれど、
我々の芝居を楽しみにして下さっている
お客様がいるんですよ。

だからね、やっぱり
ちゃんとしなきゃいかんのですよ。

次の特訓稽古では、
どの役者も死ぬほど台本を読んで、
キッチリ準備して挑んでくれると思うので、
今年最後の稽古をいい感じで終えて、
年明けは、
さらに前に進めるようにしたいと思う。

では皆様、よいお年を。


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