Page26 –「親父の命日に思う事。」

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団長の独り言 2023.02.12

2月11日(土)
「親父の命日に思う事。」

本日土曜日の朝、
6時30分に目を覚ますと、
おおお!いい天気!

昨日は首都圏でも雪が降って
首都高が通行止めにもなり
少し混乱したけれど、
今朝は打って変わっていい天気。

天気がいいと、
じっとしていられないのが私の性分。

それにしても・・・
今朝は何か月ぶりかで、
午前中はなーにも用事のない週末。
(ちなみに普段は朝4時30分起き!!)

二度寝しても
13時からの稽古には充分間に合うのだが、
いい天気の朝に寝ているのも、
もったいない気がしてつい起きてしまう。

そういえば、今日は親父の11回目の命日。
早いなぁ・・・もうそんなになるのか。

お墓参りには行けないので、
まずは弟に連絡をしてその旨を詫び、
いつも以上に長い時間、仏壇に手を合わす。

あの時は大阪駅直結のホテルで、
中学校の同窓会があり、
「では、二次会の会場に向かいましょう」
というタイミングで
弟から「親父危篤」の連絡があり、
電車を乗り継いで、名鉄・新可児駅まで行くと、
弟が改札口で待ち構えていたので病院へ。

それからは悲しむ間もなく、
目まぐるしく色々な事に追われ、
喪主を無事全うし、葬儀を終えると、
今度は延岡にある親父が建てたお墓をどうするか?
頭を悩ませながらも、四十九日までに
墓を岐阜への移設させる事も出来た。

なにせ元気な親父が突然亡くなったので、
かなりバタバタしたけれど、
我ながらよう頑張りましたわね。

そんな事を想い出しながら、
リビングでテレビを眺めつつ、
朝食をとりながら、
稽古場に向かうまでの時間を
どう有効に使おうか?と色々と考える。

1「台本を読む」
2「読みかけの本を読む」
3「意味もなくパソコンを眺める」
4「また寝る」
5「洗車」
6「GYMに行く」

う〜ん・・・
リビングから見える青空を眺めると、
インドアで過ごすにはもったいないから、
1,2,3,4は候補から消え、
GYMは昨晩行ったので消え、
最後に残った洗車に決定!

ただ先週の土曜日も、そのまた前の土曜日も
洗車はしたんだけどねぇ・・・。

それでも昨日は雪の中を走行して、
ドロドロになっている事だしって事で
マンションの洗車場へ。

きっと住民の方は、
「またあの車洗車しているよ、好きだね〜」
って思われているに違いない。

逆の立場なら、
しょっちゅう洗車している人を見ると、
変わった人(とまではいかないまでも)
を見るかの如く眼差しで、
「洗車好きだねぇ〜」
って冷ややかに見てしまうもん。

決して、
「あの人は素晴らしい!
車を大切にされて偉い方だ!」
とは思わないもんなぁ。

まぁーええわ。
だって寒いとはいえども
そんなに寒くないし、抜けるような青空だし、
身体を動かす事も出来るし、
洗車しながら親父の事、今日の稽古の事、
色々と考える事が出来る。

それにしても、
昼から長時間に渡る稽古があるというのに、
体力を温存するって発想にならないんだよね。

結局、約2時間掛けて、
劇団の小道具や楽器満載の
平野カーをピッカピカにし終えると、

大変だぁ!
稽古に行く時間になってしまった!
慌てて準備をして稽古場へ。

20分前に到着すると
全メンバーはすでに顔を揃えていたので、
入室時間までしばし歓談をして、
時間と同時に道具類の運び込みを行い、
「通し稽古」が出来る準備を始める。

特に決めたわけじゃないけれど、
それぞれ何をすべきか?各自が
得意となる分野に分かれ、
見えないメンバー、見えるメンバー、
全員で準備を行い、準備が整えば
衣裳を着てメイクもして、まさに本番さながら。

全員、準備完了!
通し開始時間の14時までは
あと20分ほど時間がある。

そこで、
気になる箇所の抜き稽古をしていると、
舞台監督の高橋さんと、
舞台美術の三井さんがお越しになったので、
キリのいいところで終了し、
お二人と簡単な打ち合わせを行い、
いざ通し稽古を開始してみたら・・・

舞台監督さんと舞台美術さんが
見守る中での通し稽古ってのは、
いつもの通しよりも
緊張感が増すのも分かるけど、
エネルギーが全然なくて、
あまりにも普通過ぎる芝居のオンパレード。

誰かがこの異常事態に気づき、
みなを引っ張り上げる芝居をしてくれれば
どうにかなるのだが、ドンドン落ちていく。

スタッフさんのお二人は、
仕事だから一応は真剣に観てくれてはいるが、
こんな芝居は、観るほうもキツイに違いない。

芝居を止めたい感情をグッと堪え、
なんとか最後まで通し終えたが・・・

当然ながらダメ出しノートには、
殴り書きの文字が羅列する。

役者として演じていても、
頭は完全に演出の立場になっているので、
私までトチる始末。
(そんなのは言い訳にならんけど・・・)

あまりにも酷いけれど、ただみんなの実力は
こんなもんじゃないのは分かっているし、
出来ないわけじゃない。

ようするに、各自の油断と、
準備不足が招いた結果だ。

そこで夜の稽古では、
ダメを出した箇所を徹底的に稽古して、
最悪だった前半部分を今一度通すと全然違う。

つまりはね、
お祭り気分で油断したらダメって事と、
たった一人がテンポを乱し始めると、
それがみんなに影響を及ぼすってのを
再認識させられた今日の稽古であった。

本番まで、稽古回数はあと4回。
何がなんでも
チームワークで盛り上げて、
最高の芝居を完成させねば。
気合を入れる団長でありました。


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