Page35 –「劇団の歴史を感じながら」(小山 恵子)

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団長の独り言 2023.04.16

「劇団の歴史を感じながら」(小山 恵子)

「団長の独り言」をご愛読のみなさま、
こんにちは。小山恵子です。

創立25周年記念
第42回「人生芸夢〜夢のとおり道〜」は、
お蔭さまで今回も
大成功を収めることができました。
お寒い中、劇場に足を運んでくださり、
誠にありがとうございました。

今回の公演は「創立25周年記念」、
その文字を目にする度、25年か・・・
としみじみと歴史を感じます。

また劇場でパンフレットと一緒に
お客様へお配りした
「チラシで見るふぁんハウスの歴史」では、
42回公演までのチラシがずらりと並んでいて、
こんなにも多くの舞台を開催してきたのかと
目の当たりにして、
劇団ふぁんハウスって凄いなと
公演が終わって落ち着いた今、
改めて感じています。

またどの公演もお客様から喜ばれて
幕を下ろしているのですから、
ただただ長く続けているだけではありません。

お客様から期待され、
それに応えるように頑張り続ける。
常に観にいらしてくださるお客様の為にと
決してブレルことのない強い信念で、
団長は脚本、演出そして役者をやって
劇団ふぁんハウスを続けてきました。

だからこそ今日があります。
いつの日か、
団長の人生を脚本に書いてもらえたら・・・
きっとドラマチックで興味深い作品になること
間違いなしです。
たぶん2時間の舞台じゃ収まりきれないですね(笑)。

さて、私がメンバーになって
6回目の舞台に出演した時は同じ「人生芸夢」、
でも副題が「〜私の青空〜」でした。

今回はちょうど20年前にやった
「人生芸夢〜夢のとおり道〜」と聞いて
前々から楽しみにしていたのが殺陣です。

もちろん私は20年前は出演していませんが、
舞台で殺陣のシーンがすごくカッコよかったと
噂では聞いていました。

小学生のころから忍者モノのTVや
映画を好んで観ていたので、
生で殺陣が見られるのを楽しみにしていました。

稽古では、技斗や殺陣を習得し、
時代劇の出演経験もある団長の指導のもと、
メンバー全員で殺陣をやりました。

お手本となる団長の姿をみていると
正眼の構えも他と全然違っていて、
刀をふりあげた身体の開き具合等、
殺陣の立ち居振る舞いが
全てにおいて決まっていて、
本番までなんとかしなければと
不安になったのを思い出しました。

「人生芸夢〜夢のとおり道〜」は、
色々な人生経験をして芝居小屋にたどり着き、
違う境遇で生きてきた座員が芸を通じて
気持ちを一つにして、
助け合いながら困難に打ち勝って続けている。
正に「劇団ふぁんハウス」そのもので
親近感がありました。

役作りでは、
いくら才能を認めているとはいえ、
働らかず、パチンコばかりしている旦那の
どこがいいのだろうかと思ってしまい、

「惚れちまうと
簡単には別れられないのだろう」

と言われる度、心の中で
「そんなヒモ男に惚れないから」という
気持ちがどうしても抜けなくて
苦労しました。

そんな時、何十年振りかで竹本さんと
庄平役で共演することになり、
稽古を重ねて行くうちに、

「なるほどなぁ〜
こういうところに惚れたんだなぁ〜」

と、どんどん好感をもてるところが増えて行って、
役との距離が一気になくなりました。

あるシーンでは庄平(竹本さん)の表情を見ると、
何とも言えない悲しみと絶望感で
涙がどうしても溢れ出てきてしまう
ところがありました。

竹本さんは
何十年もブランクがあるなんて思えないほど、
身体や心、すべてにおいて
自然に演じていたように思います。

それに影響され、
私も町子として生きることができました。
ありがとうございます。
7月公演もお世話になりますが、
よろしくお願いします!

演劇活動をずっと続けて行く中で、
色々な出会いや、出来事が
たくさんあると思います。

25年ともなると、
それはそれはたくさんのドラマが
あったことでしょう。

応援してくださるお客様、
舞台スタッフさん、
公演受付スタッフさん皆さんの
温かなご支援があったからこそ、
ここまで続けてやってこれました。

これからも感謝の気持ちを忘れずに、
いつも前を見て
一歩一歩進んで行きたいと思います。

今後とも劇団ふぁんハウスを
よろしくお願いいたします!


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