Page12–「あやべの神様」
『団長の独り言』PDFファイル(A4サイズ)
↓ こちらからダウンロードできます。
団長の独り言 2024.6.23
6月23日(日) 「あやべの神様」
私は寝るとき、
夏は半袖の下着シャツとジャージのズボン。
冬だとトレーナーとジャージのズボン。
パジャマなんてものは、
小学生の頃に着ていた記憶はあるが、
それ以来ずーっとパジャマで寝るという
習慣はまるでなかったのに・・・
そんな私が!
グンゼのパジャマを買いました。
何故かと言えば、
グンゼの発祥の地が、
今回の芝居「ふたりのゆめ」の
舞台となっている
京都府綾部市にあるから。
やっぱりね、
綾部を舞台とした作品を
上演するのだから、
グンゼ製品を使わなきゃ!
そんな想いがずっとあり、
この度機会を得て、
小学生の頃ぶりに
グンゼ製品を買いました。
そのグンゼは綾部から始まった!
それを知ったのは昨年の10月、
「ふたりのゆめ」の舞台となる
「綾部市」に、
劇団メンバーと共に訪れた時だった。
「安国寺」を見学した後バス移動をし、
下車したバス停から目的地の
「中丹文化会館」を目指し歩いていると、
電線も電柱もなく、
とてもすっきりとした素敵な通り沿いに、
レトロでクラッシックな
建物群が現れた。
「なんだ?ここは?」
と建物に近づくと、
「グンゼ株式会社綾部本社」
の看板が!
その本社屋から更に進めば、
今度は大正クラシック的な
趣のある建物が現れ、
掲げられた看板に目をやれば、
「グンゼ博物館」!
歴史好きな私としては、
その趣のある建物の博物館に、
是非とも入りたくなるが、
その日は休館日!残念!
で?フッと道路を挟んだ
向かいの巨大な研究所のような
建物の屋上に目をやれば、
「GUNZE」の大きな文字。
えっ!えっ!
その横はグンゼ記念館!
すごーい!
電線のないキレイな通りの
あっちもこっちもそっちも!
全部グンゼ!グンゼ!グンゼ!
そこで、
早速スマホにて調べてみたら、
グンゼは明治29年に
創業者・波多野鶴吉さんが
地域産業振興を目的に、
京都府何鹿郡にて、
(現在、綾部本社のあるところ)
「郡是製絲株式会社」
を設立をしたとの事で、
現在は、このあたり一帯、
グンゼスクエアという観光地となり、
広大な敷地には博物苑あり、
あやべ特産館ありと、
とても楽しそうな
施設を併設している。
子供の頃の下着は、
ほぼ全てグンゼだったように記憶するが、
その頃はグンゼの本社がどこか?
なんて考えもせず、
当たり前のようにグンゼのパンツを
履いていたが、
「ここがそのグンゼの本社かぁ!」
と歴史と文化と会社の精神を
現在も大切に綾部に残している
グンゼ本社を眺めながら、
感動してしまう。
で!そのグンゼを生んだ綾部を、
何故に脚本で描こうと思ったのか?
という事ですよね。
それは、
今から数十年前・・・。
32歳になったばかりの私は、
プロの役者じゃ~
どーしても喰って行けず、
演歌歌手のマネージャーとなって、
全国各地を歌手の方と共に営業で回り、
「綾部」という街にも訪れた。
その当時の手帳があったので、
久々に開いてみたが、
綾部に伺ったのは夕方なのだが、
その日のお昼に、近隣県の
とある市民会館でのカラオケ大会の
ゲストで呼ばれて行ったようだけど、
どんな街で、どんな会館で、
どんな方々とお会いしたのか?
全く記憶になく、
それどころか全国各地、
本当に様々な街に伺ったのに、
どの街も記憶の差はあるにせよ、
ほとんど記憶に残っていないのですよ。
それなのに、何故か「綾部」のことだけは
よーく覚えている。
1泊2日であったけれど、
綾部を観光したわけではなく、
駅前とその周辺に滞在しただけなのに、
もてなして下さった
NAK(日本アマチュア歌謡連盟)綾部支部の
皆様の温かいお人柄とお顔、
駅前のロータリー、ラーメン屋、宿泊したホテル、
そして街並みの風景、
全て鮮明に記憶に残っていた。
それで昨年の今頃かな?
新しい脚本を描くにあたり、
まずは「老人ホーム」を
テーマに脚本を描きはじめると、
劇中で使用する事になる、
「ゴンドラの唄」が頭の中に流れた。
すると導かれるように、
自然の流れで、記憶の中にある
「綾部」の事が描きたくなり、
数十年間、
ご無沙汰している街を思い描きながら、
パソコンのキーボードを叩いているうちに、
「ふたりのゆめ」は完成した。
これは脚本を描いてから、
分かったことだけど、
「ゴンドラの唄」の
作詞をされた吉井勇は、
綾部市に大変にゆかりのある方だそうで、
勿論そんな事は知る由もなく
脚本を描いたのだが、
この偶然を教えていただいた時、
思わず鳥肌が立った。
あと数十年前から、
ものすごく親しくしている方で
京都市内在住の「塩見」さんと、
今年の正月に会った際、
何気なく、
我々が綾部視察に行った話をしたら、
「俺、綾部出身やで」
と言うではないか!
これまでは、
「京都のどこかの人」
って程度の認識で、
数十年間お付き合いしてきたが、
こんな身近に綾部の方がいたとは!
もうびっくり!
そんな奇遇続きで驚いていたが、
またしてもすごい事に気が付く。
京都府議会議員の四方源太郎先生が
「綾部」を題材にした
「ふたりのゆめ」の事をSNSで知り、
お忙しい中、京都から劇場へお越しになり、
麻布公演を御覧になられた。
その後、様々な場所、様々な形で
劇団ふぁんハウスを紹介して下さり、
また「東京あやべ会」にも
劇団メンバーがお招きを受け、
何かと連絡を取らせて
いただくようになったのです。
そんなある日、
あっ!って気付いたんです。
実は今回の「ふたりのゆめ」で
私演じる人物は、「新田源助」という男で、
劇中では「源さん」と
呼ばれているのですよ。
偶然にも四方先生は「源さん」なのです。
勿論、四方先生とお知り合いになる
ずーっと前から「源さん」
という名前は描いていたからねぇ。
もうねぇ~ここまで来ると「ただの偶然」
どころの騒ぎではない。
これは「あやべの神様」が、
「ふたりのゆめ」を
私に描かせたとしか思えない。
だからこそ、「綾部」の魅力を
観客の皆様にお届けする責任がある!
そんな事をひしひしと感じながら、
気を引き締めて、今週から始まった
昼夜連続稽古に挑む
メンバー達でありました。


