「ありがとう!知世さん」  ますだゆみ

劇団ふぁんハウス第45回公演
「ふたりのゆめ 板橋公演」
7月20日・21日の二日間
お陰様で、無事に公演を終える事が
出来ました。
ありがとうございました。

いつも感じる事ですが、
本番直前は様々なプレッシャーや
緊張感に溢れかえり、
逃げ出したい気持ちになったり
早く本番が終わって欲しい!と思ったり
様々な感情が乱れ飛びます(笑)

そして、これもいつも感じる気持ち

公演が終了し、皆んなでバラシを終え、
倉庫への荷物降ろしが終わり、完全終了!
月曜日から日常生活に戻ると
どこからか寂しい気持ちが湧いてきます。

初演の時はまだ「次がある」と
思えるのですが、再演が終わると、
約1年 共に過ごしてきた役とほ
これでさよならか~
なんて少しセンチな気分になるのです。

今回私が演じた「三浦知世」と言う女性
昔は演歌界の大スターだった人
今は過去の栄光を捨て、独り老人ホームで
寂しく暮す初老の女性
一体、どんな気持ちで毎日を過ごしているのだろう?
プライドはあるだろうな。
昔を捨てきれない気持ちと
もうそこへは戻れない、
戻らない強い決意

最初の頃はなかなか気持ちがつかめず
個性をどう出すか悩み続けました。
自分自身の経験を振り返って
少ない引き出しの中から
使えるヒントを探し出し
何とか役に寄り添おうとした
長い稽古期間でした。

そんな一見孤独な知世の「夢」を叶える為
周りの人々が、彼女に力を貸していきます。

ひとつの「夢」に向かって、
ばらばらだった人々が集結し、
目標を叶える為に力を合わせて進んでいく。
誰かの夢を叶える為に一生懸命になる。
誰かの力になれる為に一生懸命になる。

「誰からも必要とされていない、
誰のためにも生きていない」と
思っていた知世ですが…。
老人ホームの住人や、
昔なじみの人たちと過ごすうち
まだ自分にも出来る何かがあると知ります。
その夢が彼女にとっての生きる希望となりました。

「知世」と過ごした日々は、私自身にも
いろんな気持ちを感じさせてくれ、
経験させてくれました。
「ありがとう!知世さん。
幸せな結末でよかったね!」

そして、私たちの舞台をご覧頂き、
おひとりでも、日々の暮らしの中に
夢や希望をみつけ、
生きる勇気を見出して頂けたなら
こんなに嬉しい事はありません。

又、そんなお客様からのご感想を
聞かせて頂くと、私たちもまた
明日への力が湧いて来るのです!

さて、次回は春にお会いできると思います。
その時はまた違う人物になり、
夢と希望と勇気をお届けしたいと
思っております。

是非ご期待下さい!


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