Page11–「妥協せぬ芝居創り」
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団長の独り言 2025.08.25
8月25日 「妥協せぬ芝居創り」
月曜日は、1週間の中で
一番身体がだるくてキツイ日。
それは
劇団メンバー達はみな同じだと思う。
何せ8月に入ってからの土日は、
13時から21時30分までの
ロング稽古が続き、
週末は心も身体も
芝居にどっぷり浸かっているので、
月曜日は精魂尽き果てて・・・
疲れがドッと出るというやつでして、
今日も身体を引きずって
仕事をしていたって状態。
でもね~
土日の稽古では欠席者も遅刻者もなく、
同じ目標に向かうメンバー達と共に
笑顔と真剣さが交じり合った中で
充実した芝居創りが順調に行えているので、
月曜日の疲れも、「心地よい疲れ」って
感じでもあるけどね。
さてその稽古だが、
本番まで日数的には数週間あるが、
稽古自体は
8月23日(土)の時点であと4回。
ただ30日(土)31日(日)は、
完成した芝居の調整と確認のための
稽古となるので、実質役者の芝居を
修正する(見られる)稽古ってのは、
23日(土)、24日(日)が最後となる。
つまり、23日(土)、24日(日)は、
「ふたりのゆめ綾部公演」
の稽古の中で、
もっとも重要な2日間となるので、
代役を立てる事なく、
最初から全キャストが顔を揃えて
稽古が出来るというのは
すごくありがたかった。
実際この2日間の稽古では、
違和感のあった芝居の原因が分かり、
その問題点の修正も出来たし、
転換に絡む稽古も徹底的に出来た。
その中で特に意識をしたのが距離。
今回行う
「中丹文化会館」はすごく広い!
勿論その事は
当然ながら分かっちゃいるので、
図面を観ながらその事を想定し、
これまで稽古をしていたつもりだった。
しかし、
そこが「つもり」だったという事に、
土曜日の「通し」稽古を観ていて気付いた。
普段我々が利用している稽古場の
広い部屋ならば、
大抵、劇場の舞台面と同じ間口が
確保出来る。
だからいざ劇場入りしても、
稽古場と本舞台では、
さほどの違和感なく演じる事が
出来ていたのだが、
今回行う客席数886の
中丹文化会館のステージの場合、
我々が行っているひろーい稽古場でも、
まだ全然距離が足りない。
そこで稽古中は、
「もっと距離があるつもり」
という共通認識の中、稽古場にセット等を
並べて芝居をしていたが、
「距離があるつもり」を、
いつの間にやら忘れてしまい、
「稽古場の距離」=「本番の距離」
という感覚で誰もが芝居をしていた。
私も最初は意識していたはずなのに、
役者の細かな芝居にばかり気を取られ、
実際の距離に関しては、つい後回しで
稽古を進めてしまっていた。
しかし土曜日の通し稽古では、
舞台監督もお越しなので、
舞台図面に目をやりながら
芝居全体を観ていると、
「稽古場の距離」=「本番の距離」
で芝居をしているという事に
今更ながら気づき、
「こりゃ大変!」とばかりに、
翌・日曜日の稽古では、
居酒屋のシーンのみ、
カウンターとテーブルの位置を
実寸での距離にして、
通して芝居を行ってみたら、
カウンターとテーブルの距離も
まるで違ってしまい、
これまでのようなわけにはいかなくなる。
そこで居酒屋の女将「惠津」の芝居を、
カウンター奧から前へと変更し、
居酒屋のお客さん達の芝居も
それに合わせてかなり大きく変更した。
いやぁ~ギリギリセーフ!
もし次回の稽古でも
「稽古場での距離」感覚のままで、
総通し稽古、最終通し稽古を行い、
劇場入りしてしまっていたら、
「なんじゃ?この広さは!!」
となって、
かなりバタバタするところだった。
あと土曜日、日曜日の通し稽古を観て、
どーしても気になっていた
役者の芝居へのダメ出しも、
昨日の夜の稽古で思い切って行う。
正直、この時期での役者への
厳しいダメ出しってのは危険を伴う。
役者本人は善かれと思って
演じている芝居なのに、
稽古回数あと2回となった時に
「違う」と言われてしまっても・・・
ってな感じになり、
否定されたことに悩み・・
それが他の芝居にも影響し、
全て壊れる可能性も無きにしも非ず。
だから最終通し稽古直前のこの時期は、
内面的な芝居へのダメってのは
極力出さないように心掛けてはいる。
それでも、今、私の脳裏をよぎるのは、
綾部の皆様が一生懸命宣伝活動を行い、
チケットの販売から大道具の制作、
その他ありとあらゆる「総務的」な事まで、
損得抜きに頑張って下さっている姿。
その姿をグループラインで拝見すると、
「(役者にとっての)
いい人になってはいけない!」
と気持ちを奮い立たす。
ただ今回、
ここまで突っ込んだダメを出せたのも、
舞台監督さん、音響さんが見つめる
通し稽古の中で、
みんなの本気と本気がぶつかっている芝居を
みせて貰ったからこそ。
さぁ!次は最終通し稽古!
静かなる炎を燃やしつつ、
週末を待つのでありました。


