Page4 -「素敵な舞台に!」

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団長の独り言 2021.10.24

10月24日(日)「素敵な舞台に!」

先週の稽古までは
「座って、演じながら読む」
読み合わせを行うつもりだったのだが、

先週の日曜日の稽古の終盤、
演出プランを理解して貰うために
「じゃーちょっと動いてみようか」となり、

部屋にあるパイプ椅子を用いて
「ソファーセット」や「ダイニングテーブル」の
つもりの超簡易舞台セットを組み、

さらに
「ここに美容室に通ずる出入口があります」
「ここは、奥の部屋と2階の住居へ行く階段に
通ずる出入口があります」等々も、
長テーブルを用いてこれまた簡易的に作って、
いざ実際に動きながら芝居をしてもらうと、
当たり前だけど、ただ座って
読むだけとはまるで違ったモノとなり、
やっぱり立ち稽古っていいなぁーと実感した。

そこで昨日と今日の稽古では、
時間たっぷり使って本格的な立ち稽古を行った。

土曜日、
いつものように稽古場に到着すると、
これまでのような長テーブルをロの字に組んだ
「読み合わせしまーす」のレイアウトではなく、
演出席の位置にのみ長テーブルを置き、
「舞台面」となる位置には、
先週、私がなんとなくイメージで伝えた
「ソファーセット」や
「ダイニングテーブルセット」の「つもり」の
パイプ椅子達が、所狭しと並べられている。

しかしこれだけでは、
どんな舞台セットを私が考えているのか?

今一みんなに伝わらないかと思い、
ホワイトボードに、
私がイメージする平面図と正面図を描いた。
(劇団公式サイトの写真館に掲載)

すると、その子供の落書きのような私の絵を、
メンバー達は真剣に眺め、写真を撮ったり、
ノートに絵を描いたりしてくれる。

いやはや・・すみません・・
上手く書けなくて・・

心の中でお詫びをしつつも、
なんとか、
私のイメージは皆さんに伝わったようで、
全員のモチベーションがあがる。

ただ舞台の広さや距離感等は
全く無視して描いているので、
「これが決定ではない」って事を、
皆さんに強調しつつ、
今回は舞台美術家の三井さんが、
どんな「久美美容室」を創って下さるのかなぁ?
とワクワクしながら、
自分が描いたイメージ図を眺める。

それにしても私が創るお芝居って、
なんだかんだで
結構ソファーセットが出てくるよなぁ。

あの!これは本当にそうなんだけど、
別にソファーセットを出したくて
脚本を描いているわけじゃーないから。

気が付いたら、

「あれ?今回の作品にも
ソファーセットが登場するなぁ」

って感じなんです。

毎回劇団ふぁんハウスのお芝居を
御覧いただいているお客様ならば、
お気づきかもしれないが、
ソファーが出るたびに
見た事のあるソファーが
必ず登場しているって、
思われている事でしょう。

そうなんです!
劇団倉庫には2組のソファーセットしかないので、
ソファーが登場する度に、
その2組のソファーのうちのどちらかが、
必ず登場するのです。

ちなみに
前回のクリーンキーパーでは、
2組とも登場したもんねぇ。

それこそ予算が取れれば、
高津小道具とかのレンタル会社から
芝居にあったソファーやら調度品やらを
お借りしたいところなんだけど、

そーゆうところからお借りするのって、
結構なお値段なのですよ。

運搬費も含めると、さすがにちょっと・・・
今の劇団ふぁんハウスでは厳しい状況でして。

だけどねぇー夢なんです。
高津小道具さんから芝居に合った
小道具をお借りするのって。

で!もうひとつの夢は、
ムービングライトを使った演出で上演する事。

ムービングライトって、
役者の動きに合わせて、無数の照明が電動で動き、
散らばったかと思ったら
パッと一点に光の柱が集まり、
そうかと思えばレーザービームのような光が
上下左右に光の柱が動き・・・

とても
幻想的な効果の出せる照明機器の事なんですが、
聞くところによると、
コンピューター制御で、
縦横無尽に「明かりが踊る」
その照明機器を利用するとなると、
かなりの金額がかかるそうだ。

まぁーあのでもね、
今回の芝居は美容室の物語だし、
昭和の時代から続く「美容室」での
普通の日常を切り取った作品になっているので、
急に音楽が入って踊りだす!とか、
派手な大どんでん返しのような展開もないので、
演出的にムービングライトを使うような場面って、
本編ではないのだが、

ただねぇー
オープニングは華々しく始める演出にしたいので、
そこは派手派手な感じにしたいなぁーって、
昨日今日の立ち稽古を行っていて、
フッとそんなことを思ってしまったのですよ。

その立ち稽古だけど、
まだまだ台本を持っての稽古だし、
動きも探り探りなので、「いいねぇー」というには
ほど遠いけれど、ダメの通る役者が多いので、
演出をしていても楽しい。

これからも、
登場人物のキャラクターを最大限生かし、
優しさと温もりを感じていただける
「久美美容室物語」を創るぞ!と
気合の入る土日の稽古でした。


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