Page26 –「みなさまの支えがあればこそ」(小山 恵子)

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団長の独り言 2022.03.06

「みなさまの支えがあればこそ」(小山 恵子)

「団長の独り言」をご愛読のみなさま、
こんにちは。小山恵子です。

第40回「久美・美容室物語」は、
お蔭さまで今回も
大成功を収めることができました。
お寒い中、劇場に足を運んでくださり、
誠にありがとうございました。

今回の舞台は新作だったので、
どんな脚本が出来上がるのか
早い時期から
とても楽しみにしていました。

といっても団長がお客様に
喜んでいただけるのか、
キャスティングはどうするか等々、
苦しみながら考えて
脚本の執筆をされているかと思うと、
楽しみにしているの一言で言い表すのは
どうかと思い、ここは脚本家でもある
団長にお任せして、
願う気持ちで応援していました。

出来上がった脚本をいただく時は、
重みを感じると共に
「お疲れさまでした。
ありがとうございました。
頑張ります!」
の気持ちで受け取ります。

さて「久美・美容室物語」の
脚本を初めて読んだとき、
すっかり脚本の世界に魅了されました。

またその世界の居心地がとても良かったのか
早く読み進めたいけど、読み終わりたくない、
ずっと雰囲気を味わっていたいという
なんとも不思議な感覚でした。

もうその時からすでに久美先生の
包み込むような優しさに
癒されていたのかもしれません。

また登場人物が、それぞれ悩みながらも
真面目に頑張っている姿には
共感が持てましたし、
あるシーンでは静寂に包まれた中で
声が聞こえたような感覚になり、
胸が熱くなって涙しました。

やはりふぁんハウスが24年間、
40回も公演をやってこられたのは
団長の脚本の良さに助けられているからだと
改めて実感しました。

本番では、
「脚本が面白いから大丈夫」と言い聞かせて、
演じようとしないで
丁寧にはっきりとテンポよく会話する事に
集中して舞台に立ちました。

今回の公演も
私の中で反省はいくつかありますが、
アンケート結果を見ると、
お客様に喜んでいただけたようなので
安心しました!
同時に次回の板橋公演では
反省を活かして
もっといい舞台にしようと思います。

久美・美容室のセットでは、
昭和感たっぷりなポスターや
小物類が沢山ありました。

お客様も

「あのセットが昭和の雰囲気を
醸し出していてとってもよかったわ。」

と懐かしいといって
喜んでくれていました。

美容師が使う小物類の一部は、
家族で通っている近所の美容室から
お借りしました。

私も役に合うように髪をアップにしたり、
編み込んでもらったりして
お世話になっています。

行く度に

「何か必要なものがあったら
何でも言ってくださいね。」

と温かい言葉をかけてくださいました。

ある時、主人が大量の湿布を手に
美容室から帰ってきました。
話を聞くと首や肩が痛いと言ったら
患部に湿布を貼ってくれて、
病院で沢山もらったからと
湿布までくれたとのこと。

その話を聞いた私は
「リアル久美美容室だぁ!」
と思わず言っていました。

その美容室はお母様がやっていたのを
リニューアルして娘さんが次いで、
お母様と一緒に営業しています。

奥に自宅があるので夕方になると
夕飯を作っている美味しそうな
香りが漂ってきます(笑)。

久美美容室もきっとこんな感じかなと
温かな気持ちになったのを思いました。

このように周りの方々の支えがあったからこそ、
舞台「久美・美容室物語」は、
大成功を収めることが出来ました。

感染力の強い
変異株オミクロンが蔓延する中、
お客様が劇場に足を運んでくださるのか、
公演関係者で感染者が出ることなく
無事公演が出来るのか等、
たくさんの不安を抱えながらの舞台でしたが、

「元気になった!」
「観に来て良かった!」

とのお言葉をお客様から沢山いただいて、
今の時期だからこそ公演をやって
良かったと思えました。

これからも劇団活動を続けて行くうえで、
色々な困難が待ち受けているかもしれませんが、
強い信念を持ち続け、
感謝の気持ちを忘れず、
走り続けて行きたいと思います。

どうか今後とも
劇団ふぁんハウスを
よろしくお願いいたします。


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