Page8 –「色々なものとの戦い」

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団長の独り言 2022.07.10

7月10日(日)
「色々なものとの戦い」

今、劇団ふぁんハウスでは、
来年の2月、
赤坂区民センターにて開催する予定の
劇団ふぁんハウス第42回公演
「人生芸夢~夢のとおり道~」の稽古中。

「来年の2月に行う芝居の稽古を
もうやっているのぉ!?」と思う事なかれ!

この団長の独り言を
ずーっと読まれていない方のために
ご説明を致しますと、
来年の2月公演
「人生芸夢~夢のとおり道~」の前に、
今年の10月
「久美・美容室物語 板橋公演」
がありまして、

こちらは8月、9月、10月の
3か月間の稽古で、完成させる予定なので、

6月、7月は
「人生芸夢~夢のとおり道~」の稽古をして、

8月、9月、10月が
「久美・美容室物語 板橋公演」の稽古、

そして
11月、12月、1月、2月と
また「人生芸夢~夢のとおり道~」
の稽古を行うというスケジュールなのだ。

こんな
稽古スケジュールは初めてなので、
果たして大丈夫だろか?
2月公演の稽古を今からやって、
みんな飽きてこないかな?

なーんて心配をしていたのだが、
飽きるなんてとんでもない。

どんなに
忙しくともスケジュールを調整して、
土日は稽古場に来て、
集中した稽古を繰り広げている。

特に毎回、
熱く熱く稽古をしているのは、
「歌」と「ダンス」と「殺陣」。

「人生芸夢~夢のとおり道~」
という作品は、
東北地方の山深いひなびた温泉街にある
古くて小さな芝居小屋の話なので、
当然ながら劇中に歌や踊り、
そして殺陣等が登場する。

もちろん、
それらのエンターテイメントを
いい加減なモノにしたくない。

そこで、このような
変則的な稽古となっているのだから、
6月、7月は
エンターテイメントを徹底的に訓練すべく、
歌、踊り、殺陣の稽古を行っている。

特にメインで歌う
鈴木千秋と萱場まり恵には、
「歌手っぽく」じゃなくて、
ちゃんと「プロの歌姫」を
演じてもらいたいので、
かなり厳しくダメを出し、
ダンスの特訓では指先の角度まで観て、
これでもかってくらい
徹底的にやっているのだが、
問題なのが殺陣・・・・。

「絡み」の皆さんは、基礎からずーっと
何度も何度もやってきたので、
予想以上の上達ぶりで、
かなり様になってきたのに、
「芯」を行うこの私が・・・全然ダメ。

周りのみんなは、
「すごい!!」「さすが」
とは言ってくれるけれど、
立ち回りのシーンを撮った動画を見ると、
とにもかくにも私の動きが重たい・・・
重すぎる。

自分のイメージでは、
ジャパンアクションクラブの
若手の皆さんのように、
軽やかに舞っているような
立ち回りをしていたつもりだったのに、
動画を見て愕然・・・。

20年前に
「人生芸夢~夢のとおり道~」で、
同じ役を演じて立ち回りを行った時は、
もっと軽やかに舞っていたはず。

それなのに、何じゃ?
このドスン、ドスンって動きは?
剣裁きも中途半端だし。
20年の月日とブランクは残酷。

確かにあの頃に比べたら、
GYMでのウエイトトレーニングでの
質が向上したため、
筋肉量が相当増えているのは、
見た目からも、
ベンチプレスやダンベルプレスの
マックスの数値からも判断できるのだが、

それが体重増につながり、
瞬発力がかなり劣ってしまっている
ように思う。

身体の柔軟は、日々念入りに
ストレッチを行っているので、
あの頃と変わらないはずなのに、
「バネ」の衰えが悲惨。

そこで、ここ最近のGYMでは、
胸、背中、二頭筋、三頭筋ばかり
鍛えるのではなく、
足腰を鍛える事にも意識を向けて、
有酸素のランニングはもちろんの事、
あとレッグなんちゃらの回数も増やし、
意識して「足」を鍛え、
ジャンプなんぞもやっていたら、
この前の立ち回りの稽古で、
なんたることか・・・
はりきりすぎて「膝」を痛めてしまった。

どこでかなぁ?
胴切りの時の踏み込みの時か?
ジャンプして袈裟切りを
した時かもしれない・・・。

プロ時代に行っていたほどの
激しい
立ち回りじゃないんだけどねぇ・・・。

情けないなぁ・・・と思うが、
現実を受け止め、すこしでも軽やかに

艶やかに出来るよう、
無茶せず、多少の無理をしながら
鍛えようと思っている。

そんな中、毎回脚本の校正を
お願いしているTさんから、
感想と共に疑問点、矛盾点等を
鋭い視点で指摘して下さったものが
送られてきた。

どれもこれも、
「確かに・・・」
と思えるようなご指摘がほとんどで、
今日、稽古場で
そのご指摘部分を検証しながら、
役者達の意見を聞きつつ、
「ここは、こういう解釈なのだから、
そのままでいい」とか、
「私もおかしいと思ってました」等、
約2時間という時間を費やし、
忌憚のない意見を出し合い、
脚本の再構成を行った結果、

これまで無理やり?
演じようとしていた箇所も、
なんかしっくりくるようになった。

Tさんのご指摘で、
最初「あちゃ~そうかぁ~」
と落ち込んだけれど、
「文句」や
「無責任な薄っぺらい意見」
ではなく、
すっごく読み込んで読み込んで、
彼女自身が
お話の中に入り込んでのご指摘で、
平野作品のためだという
本気さが伝わってくるので、
彼女の意見やご指摘は、
素直に受け入れる事が出来る。

そこで今日の稽古では、
特に大きく変更した私演じる
「買収王・中沢」絡みのシーンの
稽古を行ってみると、すごくしっくり!
いやぁー感謝、感謝である。

Tさん、
ありがとうございました!
これからも、
よろしくお願いしますね。


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