Page9 –「テンポ良く!!」

『団長の独り言』PDFファイル(A4サイズ)
↓ こちらからダウンロードできます。
団長の独り言 2022.10.02

10月2日(日)「テンポ良く!!」

本番月に突入した昨日の土曜日、
1幕の稽古を徹底的に行う。

先週から昼夜稽古に突入しているので、
出演者一同12時30分には
稽古場に集合して稽古を行うのだが、
この日私は仕事のため、
稽古場到着は18時となる。

幸いというか、なんというか
1幕は私演じる「啓介」が登場しないので、
土曜日の昼の部の稽古は1幕を通してから、
各々が気になった箇所の抜き稽古を
行うように指示は出していたので、
ちゃんとやってはいるだろうとは思いつつも、
その場にいる事の出来ない歯がゆさで
仕事中も気になってしょうがない。

だからと言って電話すると、
それこそ稽古を中断させてしまうので、
ヤキモキしながらもキチンと仕事を全うし、
夕方、勤務終了とともに、
トイレに行く時間も惜しみ、
いざ!稽古場へ。

タイミング的には、
昼の部が終わり1時間の休憩を経たところに
飛び込むように部屋に入る事が出来た。

「遅れて申し訳ありません」

と言って皆の顔を観ると、
全員が充実した顔で私を迎え入れてくれて、
早く稽古しましょう!ってオーラ全開。

そこでまずは、
「1幕の時間!どうだった?」
と聞いてみる。

時間・・・
これが今の一番の懸案事項。

前回の赤坂公演を行う際の1幕の所要時間は、
「最終通し稽古」の段階で55分。

最終通し稽古じゃない時でも、
概ね55分から57分前後を
行ったり来たりしたけれど、
1時間を超える事はまずなかったのに、
今回の1幕は、1時間3分もかかってしまう。

特段、シーンを追加したわけでないのに、
1幕で約8分も伸びるというのは、
これは異常な事。

そりゃーね、
前回公演よりも更にノリノリで演じる
役者の芝居を観ていると、
もっとこうしたらよりいい感じになるぞ!
というアイディアが湧いてきて、
芝居を変えた箇所もあるので、
多少時間が延びるのは覚悟の上だったけれど、
だからと言って、8分も延びるって・・・。
芝居全体が間延びしているとしか考えられない。

そこでこの日の昼の稽古では、
「間を詰める」って事を最大のテーマとして
「1幕の通し」を行うように指示をしていた。

所要時間が短くなっているのを願いつつ、
リーダーの千秋ちゃんに聞くば、
「1時間2分です。」と答え憎そうに言う。

先週よりも1分は縮まったけれど、
それでも1時間を切ることは
出来なかったようだ。

うーん・・・何がいけないのか?
ミーティングをして全体をスリムにして、
夜、再び1幕を通すと、今度は59分ジャスト!

特に芝居が走っていたわけじゃないけれど、
全員が、「間延びしない」
「自分が気持ち良くなるような
たっぷりとした間は取らない」
ってのを意識し続けたのが、
結果として現れたようだ。

皆さんは、
「特に焦ったつもりもなかったのですが・・・」
と口を揃える。

恐らく各自が「たっぷり演じない」ってのを
意識したのが相乗効果を生み、
結果としてテンポアップに繋がったのだろう。

芝居に慣れ過ぎると、
余裕が出て「たっぷり」演じてしまうってのも
分からなくもないけれど、やりすぎると
臭い芝居へと繋がるので、テンポアップを
心掛けようって事で、
この日の稽古を終える。

迎えた本日日曜日。
昨日は朝4時に起きて仕事をして、
そのまま、21時30分まで
ビッシリ稽古をしたからクタクタのなずなのに、
朝6時には目を覚ましてしまう。

バルコニーに出てみると、
秋の青空と清々しい空気が
身体全体を包み込む。

GYMに行こうかとも思ったけれど、
この秋の青空を満喫しない手はない。
ジャンパーを着てヘルメットを手に取り、
2月に納車されたバイクにまたがって、
目的もなく関越道をひとっ走り。
約1時間ほど走ったインターで降りて、
埼玉県のとあるファミレスで
モーニングを食べ、家に戻って洗車して、
いざ稽古場へ。

この日は舞台監督の高橋さんと、
前回公演では役者として大活躍し、
今回は舞台スタッフとして
参加してくれる事となった舞ちゃん(木村舞子)、
そして音声ガイド担当の美鶴さん(平野美鶴)が、
見守る中での通し稽古となる。

これまでは出演者だけの稽古場だったのに、
スタッフさん達がお越しになると
雰囲気もガラリと変わり、
どの役者も
「いいとこ見せなきゃ」って意識が働き、
テンポのいい芝居で、1幕に関して言えば、
昨日よりも40秒程縮まる。

ただ今度は2幕が・・・。

通し終了後、
みんなは1時間の休憩に入ったので、
高橋さん、舞ちゃんと共に
舞台転換の打ち合わせ。

舞ちゃんは頼もしい!
「久美・美容室物語」では、
転換表等を作成しただけあって、
今日の稽古を見ていても、
気になった箇所を指摘してくれる。

すると高橋さんは、
その指摘に対しての打開策を見つけ出し、
息の合った、とてもテンポのいい、
充実した打ち合わせとなった。

さて夜の稽古では、まずは舞台転換に絡む
箇所の全体打ち合わせを行い、
それから「うーん・・・」だった2幕を通し、
気になるシーンの稽古を徹底的に行ったけれど、
あと1歩!
そのあと1歩がクリアーになれば、
自ずとテンポアップにもつながるはず。

次回の稽古でも、
まずは「通し稽古」を行い、
そこから更に問題点を拾い集め、
最終調整をしようと思うのでありました。


共有: