「夏の想い出」  小山恵子

幼少の頃、逗子にある社宅に住んでいたので、
夏になると毎日のように母と妹そして友人達と近くの海に行っていました。

電車で一駅なのですが、
家を出る時から空気を入れて膨らませた浮き輪を
腰に着けて、電車に乗って海まで行っていました(笑)。
写真もちゃんと残っていて、
浮き輪を着けて歩いていたのも記憶にあります。

あの時も確かに暑かったのですが、
海まで続くお店の軒下に入ると日陰になって
涼しくて気持ち良かったのを今も感覚に残っています。

その話をタクシーの中で母に話していたら、
ドライバーさんが、昔、鎌倉に住んていたと言って、
「分かります、暑さが昔と今とでは全然違いますよね!」と話に加わってきて、
母と昔の夏の話で盛り上がりながら病院まで行きました。

年老いて膝の具合を悪くした母は、
家にいる時間が長くなり人と話す機会が少なくなっていたので
たわいのない話でもとても楽しそうに話していました。

ちょっと前までは舞台に立ってドラマティックな出来事や、
華やかな体験をしていたので、全く違うものに思えますが、
人が楽しんでいる光景を見るのは共通で、
自分の心が喜んでいるのが分かりました。

お客様に心から楽しんでいただける舞台をと考え、
メンバーで心を一つにして作り上げて行く、
厳しく大変なこともあるけれど、
お客様が喜んでいる姿を見るのは最高の幸せです!

「夢のとおり道」“とおり道”には
いろいろなことがあるかもしれませんが、
魂のトレーニングだと思って、
こつこつと歩んでまいります。

今後とも劇団ふぁんハウスを
よろしくお願いいたします!


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