「生バンドの良さを改めて考える」  Amatias

特に90年代がピークだったのかも知れませんが、アマチュアやプロを問わず
生のバンドがあちらこちらで流行っていたような気がします。
テレビで放送されていた音楽番組の多くも、必ずと言っていいほど生のバンドで演奏されていましたし、
バンドそのものの裏側を特集した番組も多く放送されていた記憶があります。
もちろん現在でも生のバンドで演奏される音楽番組はありますが、
パソコンやスマホでも容易に音楽が作れるようになったり打ち込みで作られる音楽が増えたからなのか、
少々味気なささえ感じてしまうことも増えてきました。

90年代というと私自身洋楽にのめりこんでいた時期でもあり、
それぞれのアーティストたちがバンドメンバーを引き連れて来日コンサートを行うなんてことも珍しくありませんでした。
その証拠に、ヒット曲のライブバージョンが収録されているアルバムも多く発売されていて、
通常のCDとライブ版の聞き比べをして楽しむことが、結構ブームになってました♪
同じ音楽でもライブバージョンは躍動感や息遣いなんかも感じられて、
少しずつ違った魅力が味わえる生のバンド演奏の良さがたまりませんでした。
微妙な音使いの違いも楽しめたり、ライブ版のアレンジの方が好きな楽曲もいくつもあります。

改めて、生のバンドの良さを思い直すきっかけになった出来事と言えば、
言わずと知れたNHKののど自慢がこの4月からバンド演奏からカラオケに切り替わったことじゃないでしょうか。
それこそ打ち込みの楽曲が増えたこととか、生の演奏で歌とうまく
合わせられなくなるというトラブルが続出したからというのが理由だそうですが、
今でもたまにのど自慢を見ても結構違和感を感じてしまいます。

今回の作品でも、出だしから納得のいく音が作れずに少々苦しんでいますが、
生の音楽を聞いてその良さに改めて気づいたのと同じように、
この作品を観に劇場にいらしてくださるお客様にも思いを届けられるように
しっかりアクセルを踏み込んでいかなければと思っています。
焦りばかりが先行するのもいけませんが…!


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