「階段を1段上ると寿命が4秒伸びる!?」  福岡美佳

皆様には、子供の頃に信じていた迷信はありますか?

本文のタイトル「階段を1段上ると寿命が4秒伸びる」という迷信、
4歳頃に母から聞かされて、今もずっと覚えているものです。

今思えば、エスカレーターを使いたがって
ぐずっていた私を宥めるためにかけた言葉だと思うのですが、
当時「死」というものが非常に恐ろしく、
それを遅らせることができるのならと思って
素直に聞いていた記憶があります。
「4秒」という単位は微妙なところですが…。

大人になってから母にその話をすると、
「そんなこと言った記憶もない」そうで、
当時の母の口から出まかせの言葉を大人になるまで信じていた私は
一体何だったのだろうかと、少々切ない気持ちになりました。

でも、積極的に歩くことで健康になり、
結果として寿命を伸ばすことになるのかな、
なんて納得していたりもします。

あと、子供の頃にテレビで「あ~」と
声を長く伸ばす競争をしていたのを見て真似してやっていたら、
母から「それをやって死んだ人がいるからやめなさい!」
と言われたことがありました。

そんなはずはないのですが、
今もロングトーンの練習をしていると
「私、死ぬ…???」と思ってしまうことがあります。
子供の頃の刷り込みは恐ろしいものです。

その他、これは一般的にもよく言われている迷信ですが
「鍋やバケツを頭に被ると背が伸びなくなる」というのも信じていて、
大人になった今でも、もしお芝居で演出家から
「鍋を被って」と言われたとしたら、
演出家の指示には従いつつも心はザワザワすると思います。

そして、これは誰から聞いたか覚えていないのですが
「給食エレベーター(学校にあった、
給食を運ぶためのエレベーター。人は乗れません)に乗ると体が溶ける」
というのも小学校低学年の頃に聞かされて、
とても怖かった記憶があります。

高学年になって、明らかな嘘だと分かってからも
給食エレベーターには近寄れませんでした。

子供の頃に聞いた迷信って、大きくなってから迷信と分かってからも
深く心に刻まれているものなのだということをつくづく感じます。

話は変わって、「ふたりのゆめ」では、関西弁に挑戦します!

私は埼玉県所沢市育ちですが、母が大阪府枚方市の出身なので、
母と電話で話して少しでも関西弁を習得するよう努めています。

この歳になっても、まだまだ母に頼ってしまう私なのでした。


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