Page8–「充実した稽古場」
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団長の独り言 2025.12.14
12月14日(日)「充実した稽古場」
舞台図面が
三井優子さんから届いたので、
その図面を見ながら
メンバー達がメジャーで寸法を測り、
扉、舞台ツラ、上手の
一段高くなる台(二重)の位置を、
ほぼ実寸でテープや紐を用いて
印をつけて枠を創る。
その枠内にテーブルや椅子等を置けば、
「なるほど、今回はこんな感じかぁ~」
と距離感や位置関係がキチンと出た。
思っていたよりも広いかな?
というのが率直な感想。
なにせ
今回の麻布区民センターのステージは、
小劇場という区分けにすれば、
そんなに狭い部類には入らないものの、
前回「夏の夜空へ」を上演した
板橋区立文化会館小ホールと比べたら、
舞台面は一回り小さいし、
板橋のような花道はないし、
舞台袖もかなり狭く、
役者の出ハケも相当制約されるので、
板橋公演と
全く同じ動きってわけにはいかない。
そこは稽古に入る前から、
過去に何度も麻布区民センターで
芝居を行ってきた経験上
分かってはいたので、
色々と知恵を出し、
あれやこれやと、
動きを変更しながらの
稽古だったのだが、
いざこうして正式な図面が届き、
ほぼ実寸の仮・舞台が現れると、
見直さねばならない箇所が
何箇所かあるという事が見えてきた。
特に「裏山のシーン」での出ハケ。
(役者の登場・退場)
前回の板橋公演では、
「裏山のシーン」は花道で行い、
花道専用の出入口から
役者が登場するという事で、
「裏山」のシーンは成立していたのだが、
今回は舞台セットの造りと
劇場の構造上の関係から、
役者の出ハケは舞台のセット内の
「玄関扉」か「台所に通ずる出入り口」
のみとなってしまうため、
「裏山」シーンの登場は、
客席の上手前方にある「客席扉」から登場し、
目の前にある階段を上がり、
舞台上・下手の「裏山」に
向かうという事にして、
これまでの稽古を行ってきたのだが、
正式な図面をじっと見ると、
「あっ!」となる。
そうだよ!
上手側の客席扉の前に階段を設置すると、
車椅子でご来場下さる
お客様が劇場内に入る事が
出来ないじゃないか!
車椅子ユーザーでなければ、
客席後方にある2か所の扉から
ご入場いただいても
階段を使えばどの客席にも行けるけれど、
車椅子のユーザーのお客様が
階段を使わずご入場いただくとなると、
客席の上手前方の扉からでないと
出入りは厳しい。
つまり上手の前方扉前に
階段を置くと、
車椅子ユーザーのお客様が出入りする
扉を塞いでしまう事になる。
しかも上手側の廊下は、
トイレもあるので、
廊下の電気を消す事は出来ない。
という事は、
「夜の裏山」のシーンを
行っている真っ最中に、
客席前方の扉を開けると、
廊下の明かりが場内に漏れてしまい、
芝居の雰囲気が
完全に壊れてしまうことになる。
「そーだよなぁ~
さてはて、どうしましょうか?」
と頭を悩ました結果、
「裏山」の芝居時は、
下手前方の扉から登場し、
そのまま舞台に上がり、
下手にある「裏山」のシーンを
行うっ事にしてみた。
(客席下手前の扉の開閉は、
廊下の電気を消しても問題ない)
他にも「智代社長の部屋」や、
「あきらのシーン」の出ハケも
色々と工夫を凝らしながら変更してみたら、
芝居ってのは面白いもので、
なんとかなっていくんだよね。
そんなわけで土曜日の稽古は、
出ハケが変更になった
個所の動きの確認と、
それに絡めた稽古を行い、
2幕をを通した。
翌・日曜日、
今日は再び1幕からびっしり
見て行こうかと思いきや、
欠席者や遅刻者が多数いる日で、
開始時点で稽古場にいるのは
出演者の6割弱。
「こんなに少ないんじゃ~
稽古になんてならないよ・・・」
と思うのが普通の感覚なんだけど、
平野恒雄はこーゆうときこそ、
より一層燃えるんですねぇ。
だって私も元気がなくなると
暗い稽古場となり、
ちゃんと来ている人に
申し訳ないからね。
「一生懸命!」
人数が少ないのをチャンスと捉え、
これまでの稽古中に気になってはいたが、
後回しってことで、好きなように
演じてもらっていた個所を本気で修正すべく、
まずは「酒屋のしんちゃん」の動きや、
そのほかの
違和感のあった芝居等の修正もかなり丁寧に、
時間をかけて行った。
「酒屋の伸ちゃん」演じるイクシーこと、
生島唯斗君は全盲でありながら
「目の見える人」を演じているので、
「いかに見える人として自然に動けるか?」
が、今回もそれが彼の課題なので、
共演者の協力を得つつ、
彼の「やる気」とみんなの協力で、
丁寧な稽古をした。
そうこうしていると、
遅刻組が続々と来てくれたので、
少しにぎやかになり、
稽古場の熱量もさらに増加して、
気が付けば、いつものような
充実感を味わえる
素敵な稽古となったのでした。


