「進化するためには?」 ますだゆみ
ふぁんハウスでは年に2回、
同じ作品を上演するのが常です。
つまり2回目は「再演」になるのですが
再演だからと言って決して楽なわけでは
ありません。
芝居は進化するものであり
過去をなぞるものではないからです。
そこが本当に難しいところだと感じます。
今回の「ふたりのゆめ~板橋公演」も
稽古する中で「慣れ」が出てしまうのか
「芝居をするな」というダメ出しを
なん度も受けてしまいました。
「芝居をやっているのに芝居をするな」とは?
もちろんその言葉の意味は理解しています
が、身体に染み付いたリズムや
感覚に囚われ、なぞった芝居になってしまう。
どうしたら解放できるのか?悩みます。
そんな悶々とした中、いつも通り稽古場へ
その日は平野団長がお仕事で遅れる
と言う事で 他のキャストが交代で代役を務め
稽古が進みました。
ひととおりシーンをあたり終え、休憩後
団長が来られてから同じシーンの稽古を
しました。 すると、さっきやっていた
同じ場面が全然違って見えるのです。
同じセリフを喋っているのに
見ている側に伝わるものがまるで違い
知らずにお芝居に引き込まれていきます。
「いったい何が違うのだろう?」
団長ご自身が積み重ねて来られた経験は
勿論ですが「演じる事への覚悟」
「お客様に見せる。伝える」という
高い意識と集中力の違いなのだろうか?
余計な力を入れず、でも台詞がキチンと伝わる。
これがプロの芝居かと改めて実感しました。
「役者は教えられてなれるものではない。
上手い役者の真似をして盗むもの」と言います。
よし、目の前の最高のお手本を真似して
盗もう!とその日こっそり誓いました。
そして又ある時、テレビで草笛光子さんが
インタビューを受けておられる番組を見ました。
90歳にして映画の主演を務め
今なお美しく、女優としてご活躍されている
素敵な役者さんです。
そのインタビューの中で、
これまでの役者人生、苦しい時は
どうしたのか?との問いに
「悔しい時、苦しい時は負けるもんかと
口角を上げて、コンチクショウ! と
声に出して乗り越えて来ました。
暗く言うんじゃありませんよ。
明るく言うんです!コンチクショウ!」って
なるほど~。
これも真似させて頂きます。
こうした見習うべき方達の背中を追いかけて
私も、もっともっと進化して行きたい!
と、思う今日この頃です。


