「運動会で馴染みの曲ですが…」 Amatias

10月になると、あちらこちらで運動会が多く行われることもあってか、
体育の日(現在の「スポーツの日」)を挟んで、
晴れの特異日の月なんて言われたりもするんだそうです。
ただ、学校によっては文化祭や学園祭に重きを置きたいという理由から
6月に運動会を行う所も増えてきているんだとか。
実際、私が高校まで通っていた学校も同じ理由で6月に運動会が行われていましたが、
梅雨とか悪天候によく阻まれたこともあり、
今でも6月の運動会にはしっくりこない部分を感じています。

運動会と言えば、種目もさることながらどんなBGMが使われるかも、
毎年結構楽しみにしていました。
「天国と地獄」、「トランペット吹きの休日」などの定番曲から、おもしろいところでは「好きにならずにいられない」のレゲーバージョンが使われた年もありました。
どれも一気にやる気を高めてくれそうな楽曲ばかりですが、
中でも「クシコス・ポスト」は私のお気に入り曲で、
期限に追われて複数のことを同時進行でやらなきゃってなときに、
よくこの曲を流しています。

♪チャカチャーン、チャカチャーン、チャカチャカチャーン♪という
特徴的なイントロで始まる誰でも絶対一度は耳にしたことのある曲ですが、
曲は有名でも作曲者って意外と知られていないんです。
ロマン主義時代のドイツで、消防団音楽隊の創立指揮者として活躍していた
ヘルマン・ネッケという作曲家です。
クシコス・ポストの他にもピアノの教則本的な楽曲を多く残しているそうですが、
クシコス・ポストというタイトルがあまりにもユニークだったからなのか、
作曲家の名前以上に広まってしまったことで、いつしか名前が忘れ去られてしまったと、
「クラシックTV」という番組で紹介していたことがありました。
お恥ずかしながら、私も曲のタイトルのほうが先で、
しばらく作曲者名が分からずにだいぶ後になって知る始末でした。(苦笑)

誰でも耳にしていることの多い運動会の楽曲でもこういうことが起きてしまう訳で、
他にも耳馴染みの楽曲でも「曲は分かるんだけどこの作曲者って誰だっけ?」
なんてことが他にもまだまだあるのかも知れません。
そう思ったら、音楽の違った角度での楽しみ方がまた一つ増えた感覚でした。


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