Page2 - 「いきなり本気の立ち稽古」

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団長の独り言 2021.04.10

4月10日「いきなり本気の立ち稽古」

前回、明るく活発な「美咲」という役を、

初舞台ながら堂々と演じてくれた小林さんが、

この4月より新社会人としてスタートをきるので、

7月公演は不参加という事となった。

ご本人は舞台のだいご味を知り、

「最高に楽しかった!」と言ってくれたのだが、

社会人として新たなる一歩を歩み始めた中で、

「7月公演出演」に向けて、劇団活動の同時並行というのは、

いくらなんでも厳しいのは目に見えている。

そこで新たなる「美咲」を探さねばならないなぁ・・

と思いながら、赤坂公演が終わってから2か月間、

色々と探してはいたものの・・・

なかなか適任の役者が見つからず、

「さて困ったなぁ・・・」

と思っていたところへ、

知人Aさんから突然連絡が入る。

「私の友達(Bさん)の知り合いで、

お芝居をしたいって人がいるそうなんだけど・・・。」

Aさんは、劇団ふぁんハウスで

「美咲役」を探しているなんて事は全然知らず、

本当に偶然にもそのような連絡をしてくれた。

「私はお会いした事ないから、

どんな女性だか分からないけれど・・・。」

というAさん。

この話を聞き、

どんな人なのか全く分からないのに、

私は「美咲役にいいかも」って直感が働き、

とにもかくにも一度会ってみようと思い、

Aさんに橋渡しをして頂く事になった。

そのAさんも、Aさんのお友達のBさんも、

劇団ふぁんハウスの公演は

何度もご覧になって下さっている

とてもありがたい応援者でして、

Bさんの話によれば、

私が公演終了後の舞台挨拶で

「芝居を一緒にやりたい方は、

ぜひ一緒にやりましょう」

みたいな事を言っていたのを

覚えて下さっていて、同僚の女性が

「芝居がやりたい」

という事を言ったのをたまたま聴き、

「ならば!」って事で、

同僚の女性を劇団ふぁんハウスに

紹介して下さったのです。

当日、AさんもBさんも、

当事者となる同僚の女性さんも、

「美咲」って役を探しているって事は

全く知らないので、

「劇団ふぁんハウスが気に入って、

機会があればいつか・・・」

くらいの気持ちでお越しになったのだと思う。

私は「初めまして」と挨拶をする彼女を見て、

「美咲だ。」と思い、お会いして5分もしないうちに、

「実は高校生に見える女性の役を探していまして・・」

と切り出すと、AさんもBさんも彼女もビックリ!

雑談もそこそこに、出演に向けての説明を行い、

ちょっとした面談みたいな事を致しまして、

その足で稽古場に「見学」って事でお越し頂く。

みんなの集まる稽古場でも、

あくまでも「見学に来てくれました」

というスタイルで彼女を紹介し、

リハビリ読み合わせ第2弾を

約1時間半ほど見てもらう。

そして休憩後、

「どうです?ちょっと声出してみますか?」

と振ってみたら、「はい」と二つ返事。

普通、こうした「いきなり攻撃」を受けると、

「いやー今日はちょっと見学だけなんで・・・」

となってもおかしくないのだが、

こういった彼女の前向きな姿勢はいいよね!

早速初見で「美咲」を演じてもらうと、

誰もが「ほほぉー」って

思えるお芝居を見せてくれた。

どうやら彼女も劇団ふぁんハウスや

脚本をいたく気に入ってくれたようで、

先週の澤仁英さんに続き、

新たなるメンバーとして安斎美帆さんの

参加が正式に決定した。

こうして7月公演に向けての

新キャスト全員が早々に集う事になった

本日の稽古では、

いつまでもリハビリの読み合わせなんて

まどろっこしい事はしていられない。

お二人に、

どういった方向性で芝居を行うのかを

理解してもらうために、「荒立ち」といって、

段取りを交えつつ動きを確認する立ち稽古を行うと、

他の役者達がすごくノリノリで最高に面白い!

こうなると、私の「サービス精神」も刺激を受け、

お二人の動きメインの稽古だったのに、

気が付けば、本気の立ち稽古となっていた。

こうして笑顔いっぱい、

やる気もいっぱいの熱気につつまれた

楽しい稽古場では、新しいメンバー達と共に、

ワクワクしながら

新しい「ざ・クリーンキーパー」を

スタートさせたのでした。


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