「初めての浅草ロック座」 福岡美佳

先日生まれて初めて、ストリップ劇場「浅草ロック座」に行ってきました。

ストリップの面白さについて書かれた文章をTwitterで目にし、
舞台人の端くれとしてかねてから一度観てみたいと思っていたのが叶いました。

女性1人で行くにはかなり勇気が要りましたが、
私の他にも女性客がちらほらいてホッとしました。
しかも、女性トイレ(建物は古いけど清潔でした)の中には
来場者が自由に書けるメッセージノートやアメニティまで置かれていて、
女性客が歓迎されていることを感じました。

着衣の群舞からの、衣装を脱いでいくソロの踊りという構成で、
7人(バックダンサー入れて11人)のダンサーが趣向を凝らしたセットと演出で魅せてくれました。

凝った衣装やセット、照明も目を楽しませてくれました。
ダンスのジャンルもヒップホップ風からバレエ風まで様々で、見ていて飽きませんでした。

しなやかで力強く、手の先まで神経の通った繊細な動き、
ダンサーさんの体の美しさ(このプロポーションを保つにもきっと並々ならぬ努力をされていると感じました)
に魅了されっ放しでした。

そして、舞台装置の動きに合わせてしっかり計算された動きをしているのを見て
「これタイミング合わすの大変だろうな」と思ったり、
足を高く上げたポーズをキープしているのを見て「きっと体幹鍛えてるんだろうな」と思ったりと、
舞台人目線の感想も抱きました。

「女性が裸で踊っている」にも関わらず、そこに卑猥さは全くなく、
ただただ美しいと思って見とれていました。

沢山のお客さんを前に恥ずかしがる様子など微塵もなく、それでいて色っぽくて、
団長がよく言っている「自己解放」ができている状態なのかもしれないと思いました。

私も、もっと若くて顔とスタイルが良くてダンスもできたら、
修行のためにストリップダンサーになっていたかもしれません。

「ストリップ劇場」というと抵抗を感じる方は少なくないと思いますが、
非日常を味わえる素敵な空間、一度体験してみてはいかがでしょうか?


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