「『侍タイムスリッパー』の魅力」 福岡美佳
「『侍タイムスリッパー』の魅力」 福岡美佳
先日、金曜ロードショーで「侍タイムスリッパー」(安田淳一監督)
が放送されていたのを見て感動し、
その後、まだ上映されている映画館にも足を運びました。
この映画が公開されたのは2年前で、
当時口コミでヒットしていて観に行きたいと思っていたのですが、
予定が合わずに行けずじまいになっていたので、
金ローで観られたのがとても嬉しかったです。
ストーリーは、「現代にタイムスリップした侍が、
時代劇の斬られ役として生きる」という、
時代劇とSFの要素が混じったもので、
笑える部分も沢山ありながら、感動する物語でした。
主人公の高坂新左衛門の真面目で純粋な人柄と、
高坂を囲む周囲の人達の温かさでほのぼのとしながらも、
「いい時代劇を作る」「武士として生きる」
真摯さに心を動かされました。
冒頭、現代の時代劇撮影所に迷い込んだ高坂が、
時代劇の撮影を本当に起きていることと誤解して
撮影の邪魔をしてしまって助監督の優子に怒られた後、
素直に謝って「しっかりとした物言いのおなごよ」と呟いていて、
高坂が生きていた時代は男尊女卑が当たり前だったにも関わらず、
女性に強い言い方をされても腹を立てるのではないところに
高坂の人柄の良さが出ていて、一気に感情移入してしまいました。
また、周りの人達も、高坂の身なりや話し方を馬鹿にすることは一切せず
「武士という役作りに徹した役者バカ」として
優しく受け入れているのもいいと思いました。
そして、撮影所の所長が、斬られ役として修行を重ね、
役者としても成長していく高坂を見て
「頑張ってれば誰かがどこかで見ててくれる」
と言っていたのがすごく印象に残りました。
その後はネタバレになるので書きませんが、
「役者として現代を生きる」のと
「武士としての生き様」が重なるのがとても感動的でした。
映画館の大きな画面で見る殺陣は迫力満点で、
上映後に拍手が起きていたのも、劇場で観る醍醐味だと感じました。
これからの安田監督映画も楽しみです。
私も高坂みたいに真っ直ぐお芝居に取り組み、
9月の綾部公演を成功させたいと思っています。


