Page12 – 本格的に始まった 「人生芸夢〜夢のとおり道〜」

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団長の独り言　2022.11.06

11月6日（日）本格的に始まった
「人生芸夢〜夢のとおり道〜」

「久美・美容室物語板橋公演」は、
おかげ様で10月21日に無事終える事が出来た。

評判もすこぶる良く、
やれやれ・・・と一息ついたのもつかの間、
昨日から「人生芸夢〜夢のとおり道〜」の
稽古が始まった。

いつもの劇団ふぁんハウスならば、
公演終了後、約1か月間のお休み期間があって、
心と身体をリセットする時間を取る事が出来るのだが、

今年度は、
イレギュラーなスケジュールだったので、
「終わりました！ハイ次！」って感じで、
「久美・美容室物語」の余韻に浸る間もなく、
頭を切り替えての稽古だ。

この「人生芸夢〜夢のとおり道〜」の稽古は、
6月から7月31日（日）まで行っていて、
稽古するのは3か月ちょいぶりなので、
いきなり稽古ってのもどうかと思い、
昨日の土曜日は、
前回公演の反省＆これからの抱負を
出演者全員に語ってもらう。

とっても前向きでけじめある反省点と
抱負を聞かせていただき、
これから始まる創立25周年記念公演に向けての
稽古に気合が入る！

えっ！？創立25周年！
もうそんなに経つのかぁ・・・
数字を聞くとなんとも慨深いものがある。

毎回毎回、
「今回で辞めよう」
「今度こそ辞めよう」と思いながら、
ストレスとプレッシャーを抱え、
活動をしていた時期が10年以上続いたかな・・

その時は、どこかで
「辞める理由」を探していた気がする。

それでも公演を終え、
お客様から「元気をなった！」
「明日からまた頑張れる！」
「夢を想い出した！」
「感動して涙が止まらなかった」等々の
感想をいただくとね、
「よっしゃ！次も頑張るか！」
ってなって・・・

それでまた色々な壁にぶち当たり、
色々な事を言われながらも山を乗り越え、
活動を継続してきたが、
20年目を越えたあたりからな？
「今回で辞めよう」
っなんて思わなくなったのは・・・。

「ここまで続けられたんだし、
みんなも頑張ってんだし、
辞める事を考える必要ないんじゃないか？」

と思ったのと同時に、
出演者の皆さんと一緒に芝居を創るのが
楽しくなってきたのも、
この頃からくらいだと思う。

そんな24年間の活動の中で、
私がずっとブレずにこだわり続けたのは、

「熱意とやる気があれば、
障害があるがなかろうが本物の芝居が出来る！」

っていう事。

ただ、こんなポリシーを
全面に出しながらメンバーを募ると、

「ちょっと・・・あのそこまでは・・・」
なーんて言って、参加する人が
見つからない状態に陥った時が何度もあり、
しょうがないから人を集めるために、
ソフト路線に走ろっかなぁ〜って
思った事もあったけれど、

それでもやっぱり、
「ちゃんとしたものをお届けせなあかん！」
って思い直し、
劇団ふぁんハウスの幹となる
「熱意」と「やる気」ってものを
頑なに貫き通してやってきた。

もしあの時、
アマチュア的な考え方の出演者に合わせて、
劇団ふぁんハウスそのものを、
ソフト路線に方針を転換していたら、
今のような
「お客様に感動を与えるお芝居」って
出来なかったと思う。

そんな
「熱意とやる気さえあれば
障害があろうがなかろうが、本物の芝居が出来る！」
というスローガンに、
設立当時、共感して下ったのが、
朝日、読売、毎日等の大手新聞社。

都内版ではあるけれど、大きな写真と共に、
このスローガンがデカデカと社会面に掲載されて、
公演の度に、かなり充実した記事で
劇団ふぁんハウスを紹介していただいたものだ。

そういえば話は脱線するが、
十数年前になるけれど、
「惑星ピスタチオ」の看板俳優・保村大和さんと、
ある事がきっかけで連絡を取り合うようになり、
その後、彼は劇団ふぁんハウスの稽古場にも
来てくれて、
劇団ふぁんハウスライブショーもお越しになり、
彼が主宰した
「たまにゃ一杯飲みまショー」
というライブショーに、
劇団メンバー2名が出演させていただいた
事もあった。

そんな保村さんが、
劇団ふぁんハウスの飲み会に参加した時に、
こんな事を言ってきた。

「平野さんがこの前のライブショーで言ってた
『本物の芝居を目指す！』って言葉を聞いてね・・・
本物の芝居って何やろか？
僕は本物の芝居をしてきたやろか？
って考てねぇ・・・」と。

その話から、彼と私は
「本物の芝居って何だろう？」
みたいな話になったのだが、
彼ほどの「本物の役者」が、
「本物の芝居ってなんだろう・・・」
と考えるという、芸に対する
ひた向きさと真面目さに
私は感動すら覚えたものだ。

その保村大和さんだが、
現在は難病と闘いながら生活をされている
ってのを知り驚いた・・・。

焦らず、前を向いて、回復していただき、
また！
保村大和の「本物の芝居」を拝見したいものだ。

保村さん！
劇団ふぁんハウスはこれからも
「熱意」と「やる気」で
本物の芝居を追求するから、
成長した劇団ふぁんハウスを
必ず観に来て下さいね！

昨日芝居の稽古を行わず、
みんなの前で
劇団ふぁんハウス・スピリッツを
語ろうって思ったのは、

保村さんの現状を知り、
「本物の芝居ってなんだろう？」って、
保村さんと議論したあの時の事を想い出し、
劇団が25周年公演を行うにあたり、
襟を正し直して、
「ちゃんとせなあかん！」
って思ったのもあり、
出演者達にも今一度、
「劇団ふぁんハウスとは！」を
再認識してもらいたく、
熱く語らせていただいた。

さぁ！本日より本格的に
「人生芸夢」の稽古開始！

大評判となった「久美・美容室物語」を
超える作品にすべく、
「熱意」と「やる気」に満ちた
稽古を繰り広げるのでした。