Page14 – 「元旦から稽古!?」

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団長の独り言 2022.01.03

1月3日(月)「元旦から稽古!?」

新年あけましておめでとうございます。
本年も劇団ふぁんハウスを
よろしくお願い致します。

さて「久美・美容室物語」の本番が
いよいよ来月に迫り、
稽古回数も残すところあと数回となり、
気持ちを引き締め、年明けの
劇団ふぁんハウスはと言いますと、
なんと元旦に!
ほぼ全てのメンバーが集結をして、
稽古をしたそうです。

「そうです」というのは、あくまでも
自主稽古なので私は参加しなかったので。

なんでも年末最後の稽古を終了した
帰りの電車の中で、数名のメンバー達が
「もっと稽古したいよね」
「そうね」
「1月1日の朝なら私あいているけど」
「私も大丈夫!」
なーんて話になったそうで、
「部屋が取れるか調べてみる」
「1月1日、朝から稽古するけど
来れる人!って聞いてみる」
となって、
トントンと話が進んだそうです。

それは、
年末の稽古での不甲斐なさを
自覚しているメンバー達が、

「お客様に楽しんで頂ける
劇団ふぁんハウスらしい芝居を
創らなきゃいけないのに、
このままじゃーダメだ・・・」

という強い危機感を持ったそうだ。

実際、今回のメンバーのほとんどが
劇団ふぁんハウスのお芝居を
観客として観て、「感動した」
「何か感じるものがあった」
「私も僕もここでお芝居をしてみたい!」
って思って参加してくれている者達なので、

「なんとかしなきゃ!」
って気持ちから、
「元旦から稽古をやろう!」
という事になったとの事。

とは言えども元旦というのは、
大多数の日本人にとって、
1年の中でも超特別な日であるわけで、
家族、親戚、知人等と過ごすための
予定を入れているメンバーもいるだろうし、
なかなか強制出来ない。
(プロの現場ならば、
そんな寝言は通用しないけどね。)

そのあたりの事も、ちゃんと
メンバー同士お互いに
理解をしているので、
電車の中で盛り上がった数名だけの
少人数でやることを
想定していたみたいだけど、
いざ蓋をあけてみると、
ほぼ全員のメンバーが元旦に集まり、
各自が行いたいシーンの稽古をして、
忌憚のない意見を言い合い、
とっても充実した自主稽古となったとの
報告をメールにて受けた。

ただ報告は受けたけど
その成果は如何に?というところ。

不安と期待の入り混じる中、
本日1月3日(月)、稽古始めを迎える。

いつも稽古場として
利用している施設はお正月休みのため、
民間のレンタルルームを借りての稽古となる。

この日私は、
参拝のため朝7時に明治神宮へ。

お正月の明治神宮参拝は、
24年前、劇団の旗揚げ公演を行うにあたり、
「成功祈願」のため行ったのが始まりで、
それ以来、明治神宮での初詣は欠かさない。

で?なぜに朝7時かといえば、
それは空いているから。

早起きするのは辛いけど、
この時間帯ならば並ばず参拝出来るし、
木製のお札やお守り等を頂くのも、
とってもスムーズ。

まずは
正面にドーンと備え付けられた
巨大賽銭箱の前に立ち、
神殿内の神様に向かい、
「二礼二拍手一礼」。

劇団ふぁんハウスの繁栄と
公演の成功を祈念し、
「お願いごと」を書いた紙と
初穂料を茶封筒に入れて奉納し、
早朝の澄んだ冷たい空気を
身体いっぱいに浴びて、とても清々しい
気持ちの中、初詣を終え、
一旦うちに帰り朝食を済ませ、
ちょいと休憩して、
2時間かけて洗車して、いざ稽古場へ。

待ち合わせの最寄り駅改札口には、
すでに皆さんが揃っていたので、
まずは新年のご挨拶をして稽古場へ移動。

かなり狭いスペースではあるけれど、
稽古場があるだけでも良しとせねば。

数少ない椅子を用いて工夫をしながら
「舞台セット」をこしらえ、早速稽古開始。

苦戦していた幕開きシーンから
順を追って細かく見ていくつもりで、
最初のシーンから行うと、
「テンポよし!」
「エネルギーよし!」
「セリフよし!」

これにはびっくり!
年末の散々な芝居とは大違い。

「元旦の特訓」の成果であるのは
間違いないのだが、
3つの「よし!」の幕開きシーンの勢いが、
「特訓」に参加出来なかったメンバーにも伝わり、
勢いそのまま、芝居はどんどん盛り上がり、
観ていてどんどん惹きつけられる。

本当に素晴らしい!
お世辞でもなんでもなく、
面白い「久美・美容室物語」が
現れたのですよ。

しかし、役者達ひとりひとりに
感想を聴けば、「セリフが走りすぎた」
「もっと一生懸命やらねば!」
「まだまだです」と、とても謙虚。

その謙虚さがチーム力を押し上げ、
休憩後の後半部分もとてもいい感じ。

やれば出来るメンバー達なのは
分かっちゃいたけれど、
ここまでの結果を出すとは。

でもね、
これで完成ってわけではないので、
油断せず、次回の稽古も集中して
全力で一生懸命やりましょうねぇ。


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