Page1–「久々の団長の独り言」

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団長の独り言 2024.4.7

「久々の団長の独り言」

第44回公演「ふたりのゆめ」を終え、
2か月以上が過ぎた4月6日(土)、
メンバー一同は稽古場に顔を揃える。

来る7月20日(土)~21日(日)

に行われる
第45回公演「ふたりのゆめ板橋公演」
の稽古が始まったのだ。

2月は完全お休み期間で、
稽古場に足を踏み入れる事も
なかったけれど、

3月に入ると、
次々回公演の打ち合わせや、
「ふたりのゆめ板橋公演」の
メイキングビデオのBGM収録、

そして日ごろから
劇団ふぁんハウスを
応援して下さっている皆様をお招きしての
「懇親会」に、
一般参加の方も交えての
「演劇教室」の開催と、
何かと稽古場に集って、
かなり充実した活動を行っていた。

そして4月!劇団の主軸となる
「本稽古」がスタートした。

稽古初日の朝、自然とワクワクするのは、
やはり私は劇団ふぁんハウスで
お芝居を行うのが好きって事なのかな?
って思ってしまう。

実は劇団ふぁんハウスを始めた当初から、
そうだなぁ~ここ最近まで、
「お芝居がだいすきでーす」とか、
「劇団が大好きで~す」とか、
そんな事を思う余裕はなく、

「よし次!よし次!」と、
数十年間、ずっと
ガムシャラに進んできたので、
自分が芝居が好きなのか?どうなのか?
なんて考えた事も実感した事もなかった。

でもね、こうして稽古の初日を
ワクワクしながら迎えるというのは、
やはり私は「芝居が好き」
「劇団ふぁんハウスが好き」
としみじみ・・・。
でなければ、ここまで続けられない。

そんな事を想いつつ、
この日は15時から
稽古場近くのファミレスに
劇団メンバー数名で集まり、
これからの稽古方針についての
話し合いを約2時間行い、
18時開始に間に合うよう
稽古場へ移動すると、45回公演の
出演者達が続々とやってくる。

みんな笑顔!それが一番。
あちらこちらで楽しそうに
おしゃべりの花が咲いているので、
ずっと
おしゃべりをしていたいところだが、
そうもいかない。

まずは稽古スケジュールと
公演参加要項が配布され、
制作的な説明を千秋ちゃん、
ゆみさんが行い、
いよいよ本稽古をスタートさせる。

この日は、
久しぶりの「ふたりのゆめ」だし、
立稽古は行わず椅子に座っての
「読み合わせ」を行う。

前回の麻布公演での
お客様からの評判は
すこぶる良かったので、
大成功と言っていいのだが、

劇団サイドからしてみたら、
芝居のテンポが崩れるは・・・
セリフのトチリがあったはで、
反省点だらけだったので、
板橋公演の稽古初日から
みんな気合十分!

その気合に応えるべく、
本番さながら株ちゃん(株竹大智)の
ヴァイオリンとアマティー(アマティアズ)の
ピアノの生演奏から稽古は開始する。

考えてみたら、本当にありがたい。
稽古初日の読み合わせから
生演奏で盛り上げてもらえるんだからね。

そういえば
先日開催した演劇基礎訓練教室の時も、
劇団ふぁんハウスの演奏チームは、
「ゴドーを待ちながら」のエチュードの際、
素敵な演奏で盛り上げてくれた。

一般参加の高取君は、
「エチュードで生演奏があるのは凄い!」
と感激していた。

そうそう!その高取君、
今回の「ふたりのゆめ板橋公演」に
出演してくれる事になった。

前回の麻布公演で、
「立花」という老人ホームの従業員を演じた
車椅子ユーザーの四枝美和さんが、
新卒での就職が決まり、
「ふたりのゆめ板橋公演」
に参加するのは難しいとの事で、
板橋公演で「立花」役を演じてくれる
役者を探していたところ、

3月30日に行った「演劇教室」に
参加してくれた高取君の
素直な芝居に私はビビッ!と来た。

お世辞にも「うまい」とは言えないけれど、
ワークショップであるにもかかわらず、
芝居に取り組む姿勢がとっても真剣で、

とにかく一生懸命!
その「一生懸命さ」が
大変気に入ったので、
「ふたりのゆめ」に出ませんか?と
オファーをしたところ、
とても喜んでくれての参加となった。

稽古の初日は見学のみで、
翌日の稽古から早速読んで
(演じて)もらうと、

最初は「う~ん」と頭を悩ます
芝居であったけれど、
彼の特徴を最大限活かすように
セリフから何から何まで、
彼に合わせて変更し、
あの手この手で役の人物像を
伝えていくと、

「素朴で一生懸命」な性格が
そのまま個性となって、
彼にしか出来ない「立花」が
顔を出し始めた。

そこで今度は彼の身癖を修正し、
常に笑顔で!と指示すると、
魔法にかかったの如く、
どんどんと味のある芝居で
「立花」を表現してくれる。

彼がどこまで進化するのか?
彼の「熱意」と「やる気」の
継続にかかってくる。

こうして新メンバーを迎え、
新たなる「ふたりのゆめ」が
動き始めたのでした。


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