Page13 -「稽古につぐ稽古。」

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団長の独り言 2021.06.27

6月27日「稽古につぐ稽古。」

朝昼稽古がすっかり定着した劇団ふぁんハウス。
関東各地からやってくる皆さんは、
きっと早朝に家を出発しているメンバーも
いるだろうけれど、寝坊による遅刻者はいない。

遅刻しないってのは当たり前って言えば
当たり前の事なんだけど、
その「当たり前」がね・・・
昔の劇団ふぁんハウスでは、
なかなか出来なくてねぇ・・・。
さすがに18時開始の稽古の時は、
「寝坊」で遅刻するメンバーってのは
いなかったけれど、
本番1か月前の昼夜稽古となり、
13時開始ってなると、
何故か毎回「寝坊」で遅刻するメンバーが
ごく少数だけどいたのですわ・・・。

13時っていったら、
1日の真ん中くらいの時間で、
一般的には
「早い時間の集合」じゃないのだが、

なんだろうなぁ・・・
普段、土日は18時から稽古って
習慣が身についているから、
ついその癖がついていたからか
どうなのか知らないが、
昼間集合となると寝坊するメンバーが
必ずいた。

それがどうですか!皆さん。
現在の劇団ふぁんハウスでは、
コロナ禍での利用時間変更に伴い、
劇団ふぁんハウスの活動時間が
午前・午後になったというのに、
「寝坊」で遅刻する人はおりません。

こんな「当たり前」の事ですら、
すっごく嬉しい。

劇団全体がそういう空気なものだから、
朝から張り切れてしまうのです。

まず昨日の土曜日は、
定期的に利用させていただいている
施設と違うところでの稽古。

前回の反省会を行った場所であり、
初めて利用した部屋なのだが、
その時は「ほぉ!広いな。」って印象だったんだけど、
今回は稽古を行うという事で、小道具を大量に持ち込み、
椅子やテーブルを用いて仮の舞台セット組むと、
意外と狭いって感じた。

でもね!
この時期に芝居の稽古が行えるってのは、
ありがたい事。

コロナ禍だからこそ、気づかされたなぁ・・・

「稽古が行えるって事がいかにありがたいか」
って。

もっと言えば、お芝居が出来るって事も
ありがたい事なんだよね。

そんな事を考えながら、
「通し稽古開始」の準備をしていると、
音響の野中君が登場。

そう!いよいよ舞台スタッフさんが
お越しになる時期となったのです。

1月公演の時以来だから、
5か月ぶりかな?今回はちょいと長髪になり、
23年前に出会った頃の
青年の面影を醸し出していた。

彼は劇団ふぁんハウス第1回公演から
ずーっと
音響を担ってくれているんだよねぇー。

その野中君が見守る緊張感溢れる中、
通し稽古を開始すれば、
皆さん、結構ノリノリな感じで前半を演じる。

ただ後半になると疲れが見えてきて、
ちょいとだれ気味で、
そのままエンディングとなってしまう。

気力と集中力を持続しなきゃ!

1時間の昼食休憩のあと、
17時の稽古終了ギリギリまで、
この日はこれでもかぁ!ってくらい
徹底的に抜き稽古を行った。

翌日曜日、
雨が降るって自信たっぷりに宣言する
メンバー達の占いとは裏腹に、
晴れ間すら見える、朝9時の爽やかな空。

今日の稽古場は、勝手知ったる施設なので、
特に戸惑う事もなく、テキパキと道具類を搬入し、
午前の部の稽古では、前々から気になっていた
「各役者の見せ場」を、
カッコよく、そして心情的に見せるべく、
時にエンターテイメントを意識して、
時によりリアリティーを持たすべく、
各動作にスパイスを加えていく。

私の脚本って、どんな役でも
「見せ場」ってのを設けているので、
やりようによっては、
その役の人物がより一層輝くようになっている。

ただ前回公演では、
どこか物足りなさを感じる場面も多々あった。

でもまぁー物語に直接影響ないし、
そこまで要求しても、
ダメを出された役者が混乱して、
かえっておかしな事になる可能性もあったので、
前回の冬の赤坂公演の時は、
全体のバランスを見つつ完成させた。

しかし今回は再演って事だし、
皆さん、かなり煮込んだ芝居を
最近見せてくれていたので、
「ならば!」って事で、
結構集中して、
それぞれ役者の「見せ場」を見直せば、

見比べてみなきゃ分からないレベルの
変更なんだけど、演じる役者達にとっては、
「ほぉー!」って感じの変更となり、
それがまた新鮮で、
午後からの「通し」では、
変更したそれぞれの「見せ場」が
芝居全体にボリューム感を出して、
とっても面白く変化していた。

いやはや…それにしても芝居って、
やればやるほど進化するもんだなぁーって、
しみじみ思う団長でありました。


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