Page19–「大成功でした!」

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団長の独り言 2024.1.25

「大成功でした!」

1月26日(金)~27日(土)に掛けて、
港区麻布区民センターにて
開催致しました劇団ふぁんハウス
第44回公演「ふたりのゆめ」は、
今回も無事公演を終える事が出来ました。

新作だったという事もあり、
稽古中は試行錯誤の繰り返し。

「この作品で大丈夫か?
お客様の心に届くのか?
独りよがりの作品じゃないのか?」

という不安と自信のなさが、
常に心の片隅にありながらの
稽古の日々でした。

しかも最終稽古を終えても、
「よっしゃ!完成じゃ!」
という手応えは結局は掴めず、
その数日後には劇場入り。
場当たりが夜9時過ぎまで続き、
翌日の初日も朝から場当たり、
ゲネプロ・・・そしてついに本番・・・。

舞台裏では、
かなりドタバタした感はあったけれど、
初日、楽日とも大きなミスもなく、
大勢のお客様も、
大変満足していただいたという
実感を得て、まずはホッと
しているところです。

今回も、劇場入りから
公演終了までの様子を
日記形式でお伝えいたします。

1月25日(木) 「いざ劇場へ」

朝5時45分、身支度を整えて
玄関の扉をあけるとまだ真っ暗。

それに寒い!
天気予報によれば、
この冬一番の冷え込みが
予想されるとか!

ただ風はなく、そこまで
「うー寒い」って感じはしない。

雨や雪が降らないのは
大変ありがたい事だし、
寒いのは冬なんだから
当たり前だと気持ちを引き締め、
(妻の)美鶴さんと共に、
平野カーに乗り込み、
目指すは劇団倉庫。

倉庫集合は6時30分なんだけど、
すこーし早めの
6時15分に倉庫に到着すると、
すでに積み込みの
トラックは到着していた。

何年前だったかなぁ?
一度、積み込みトラックの
ドライバーさんが寝坊をして、
連絡も取れず、かなり・・・
いや、そぉーとうの大ピンチに
なった事があっただけに
集合時間前から、
こうしてトラックがちゃんと
倉庫前に到着してくれているのは、
当たり前だけどありがたい。

まずは
ドライバーさんにご挨拶をして、
恐らく、こちらも
相当前から到着していたであろう
「千秋カー」の千秋ちゃん(鈴木千秋)に
挨拶をしていると、
空はようやく白み始めたけれど、
あたりはまだ薄暗い。

そこへ
舞台監督の高橋さんを先頭に、
劇団メンバーも続々と到着。

集合時間前だけど全員が揃ったので、
無駄話をする事もなく、
早速、積み込み開始!

移動式階段(イントレ)の
各段に一人ずつ並び手際よく、
今回の公演で必要な道具類、
受付セット等をテキパキと運び出し、
次から次へとトラックに
積み込んでいくと、寒さもどこへやら。

ドライバーさんの積み込みテクニックも
たいしたもので、かなりの量の道具類を
約30分でバッチリ納めていだだき、
トラックは一足お先に劇場へ。

「このトラックが
タイムスリップして異次元に行ったら、
俺達公演出来ないよね」

と私が呟いたら、
「すげー発想しますね、
次回作はそういうのはどうですか?」
と舞監の高橋さんは笑う。

タイムスリップは兎も角として、
何らかの理由で、
トラックが劇場に到着しなきゃ
間違いなく公演は中止になる。

みんなでトラックの後ろ姿に
手を合わせ、首を垂れる。

午前7時、我々も車に乗り込むと、
ラジオから
「おはようございます。
1月25日木曜日、朝7時、
○○○○です。」
と聞きなれた
ボイス・エマノンさんの声だ!

「おおおお!」って、
何故か車の中のみんなは
歓声を上げる。

「エマノンさん、行ってきまーす」
とラジオの中の彼に挨拶をした。
(届いたかなぁ?)

平日の都心は、
相変わらずの渋滞だったが
8時30分頃、劇場に到着すると、
トラックも到着していたので一安心。

しばし休憩をして開館時間の9時、
怒涛の搬入開始!!
皆で手分けしての搬入だったので、
とても早く劇場内に、
全ての道具類を運び込む事が出来た。

まずは照明の仕込み、
そのあとに大道具の作業が始まり、
音響も仕込みを始めるわけだが、
劇団メンバー達も、
「舞台設置チーム」、
「楽屋での作業チーム」、
「受付設営チーム」

と事前に決めておいた
3つのグループに
分かれての作業を行う。

こうして何もない劇場に、
「ふぁんハウス」が命を吹き込みはじめ、
各陣営での作業は続く。

私はどのチームにも属さず、
みなの作業状況を
ビデオカメラにて収録をしていると、
わぉ!立派な舞台セットがそびえ立つ!

そこで今度は、明かりのあたる場所の
調整作業(シュート)を開始し、
色取り取りの明かりを当て、
色合いを決めていき、音響さんも
様々な音を様々なスピーカーから出して、
様々なセッティングをして、
なんじゃかんじゃやっていると、
18時半、いよいよ緊張の
「場当たり」がはじまったのでした。


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