Page9 –「倉庫へ行きました。」

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団長の独り言 2023.11.19

11月19日(日)「倉庫へ行きました。」

午前10時前、劇団倉庫に到着。
まだ誰も来ていないので、
ひとりでキャスター付きのイントレ
(鉄パイプを繋いで組み立てられた足場)を
我が倉庫前に設置をして、

そのイントレを登り、
シャッター式の扉をガラガラガラとあける。
すると、そこには劇団の宝物がたーくさん。

まずこの宝物の中から、稽古で使用する
仮のテーブルと、居酒屋のシーンや
老人ホームのシーンで使用する(予定)の、
仮の食卓を引っ張り出そうと思うが・・・
パッと見ただけでは、
どこにあるやら全く分からない。

前回公演が終わったその日の夜、
ばらし作業を終えて、
みんなでわーわー言いながら
とりあえず道具類を詰め込んだ。

だから
前回の「人生芸夢」で使用した道具類は、
手前のすぐ見えるところにあるのだが、
暫く使っていない
道具類達はどこにいるのやら・・・。

でも捨てていないので、必ずあるはず。
どこかに埋もれているのは間違いないのだが、
高く積み上げられた
ガラクタ・・・じゃなくて、
宝物を崩さないように
順序よく倉庫の外に出さねば、
姿を見る事すら出来そうにない。

ふぃ?って思っていると、
倉庫の外から元気で明るい
駅から来たメンバー達の
「団長、おはとうございまーす」の声。

倉庫の外に私の車が止まっているし、
倉庫の扉も開いているので、
姿は見えずとも
私が倉庫内にいるのは分かるメンバー達は、
中にいるであろう私に
「声だけ」で挨拶をしてくれた。

私は、
「おーきたきた」と思いながらも、
倉庫の奥深いところの、
高いところに登っているので、
声がしたからと言って、
ひょいひょいと
倉庫の入口まで向かう事も出来ず、
「おはようございます」
に対してのお返事をしないまま、
テーブルの発掘調査を続けていたが、

皆さんがイントレの階段を
上がってくる気配がないので、
発掘調査を一旦中断し、
アスレチックさながら足場を探り、
道具類の山を乗り越え谷を越え、
倉庫の入口まで辿り着き、
イントレの上から
地上にいる皆さんにご挨拶。

メンバー有志が見上げて
挨拶をしてくれるその笑顔が頼もしい。

本日の倉庫での目的は、
仮テーブルと仮食卓、
そして居酒屋のシーンで使用する
小道具類の蔵出し作業がメインで、
あとは、「いらないモノ」の仕分け。

ただ「いらないモノ」と言っても、
芝居をやっていると、
何がいつ必要になるか分からないから、
どれもこれも「いるもの」って事にもなる。

どうみても
「ガラクタ」にしか見えないものでも、
「何かに使えるかも?」ってな調子で、
芝居が終わる度に
どんどんため込んでしまうので、
当然ながら
倉庫内にはモノがドンドン増えてしまう。

そこで「捨てる勇気」を振り絞り、
倉庫整理の度に、
スッキリさせてはいるけれど、

それでも気を許すと、
まーた「ガラクタ」が増え始めるので、
「いるもの」と「いらないもの」の
仕分け作業はとても大切。

ということで、メンバーも揃った事だし、
早速、倉庫内に山積みになっている
大小様々な道具類を、怪我のないように
みんなでラインをつくり、リレー方式で
ゆっくりゆっくり降ろして行く。

まだまだ体力の衰えなんて感じない私は、
こうした作業も何って事はなく、
ガシャガシャやってはいるが
もう61歳ですからねぇ・・・。

「何歳まで
この作業が出来るのかな?」

なーんて考えはじめる
お年頃になってしまった。

で、その山積みの道具類を
倉庫の外に出し始めると、
あった!あった!目的のテーブルが!

このテーブルも、
20年以上は稽古で使っているはず。

劇団ふぁんハウスのお芝居は、
応接セットがしょっちゅう登場するので、
この仮の応接テーブルも
しょっちゅう
稽古場に姿を見せるんですよね。

ならばもっと
取り出しやすいところにおいておけ!
って話なんだけどね・・・。

テーブルを無事救出したので、
今度は小道具類が仕分けされた
籠を次から次へと地上に降ろし、
今回のお芝居で使用できるであろう
道具を探し出し、
稽古場に持って行く籠に
積み替える作業を行う。

それにしても、穏やかでいい天気。
寒くもなく、暑くもなく。
絶好の倉庫整理日和。

「いい天気だねぇ?」

って思わず口にする。

こうした作業も、
仲間達と行うとそれもまた楽しい。

同じ目標に向かって、
ガムシャラになるのには
年齢は関係ない。

そんなみんなが
効率よく作業をしてくれたおかげで、
2時間弱で作業を終える事が出来た。

私は午後から予定があるので、
皆さんとは一旦別れるが、
その後、倉庫整理チームは、
毎回受付スタッフとして
大変お世話になっている
望月さんのお芝居の観劇の為、
曳舟まで移動。

そして夜は、
いつものようにフルで稽古。

稽古場には、
苦労して倉庫から蔵出しした
テーブルが2つと丸椅子が入って
小道具類が並ぶ。

それだけでも
芝居の動きも変わるし集中力も増す。

倉庫整理に参加してくれた
メンバー達にとっては、
ながーく疲れた1日だったけれど、
皆さんのおかげで
充実した稽古になったのは
言うまでもない。

どうも
ありがとうございました。


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