Page26 -「ワークショップという会」

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団長の独り言 2021.09.25

9月25日(土)「ワークショップという会」

9月に入り、次回公演出演者を中心とした
ワークショップを3週に渡って行い、
先日最終日を迎えた。

次回公演の全キャストに
集まってもらいたかったのだが、
2名ほど来られなくて
ちょいと残念だったけれど、
皆さんの隠れた魅力と欠点を観させてもらい、
次回公演に向けての課題も見え、
かなり充実したモノとなった。

そういえば、
「ワークショップ」という名のもとで
開催する演劇の会って、
巷には数えきれないくらいあるみたいだけど、
「ワークショップ」って演劇に限らず、
なんかの発表会とか、
研修会とかモノつくりとか、
色々なジャンルを通じてあるんだね。

その「ワークショップ」だけど、
私の記憶の中では、
ある日突然登場した言葉って印象がある。

それこそ劇団ふぁんハウスを
立ち上げた20数年前当時は、
まだ「ワークショップ」って言葉が
世の中に溢れていなかったように思うのだが、

いつからかなぁ?
出演希望者と面談をする度に、

「演劇のワークショップに参加した事が
あります!」

って言葉をよーく聞くようになり、

私の中では、いつしか
「ワークショップ」といえば、
舞台に立つほどではないけれど、
「演劇体験」をしてみたい人達が
集まる所なんだなって認識になった。

芝居を見に行った際、いただくチラシ束の中にも
「誰々主催!ワークショップ開催!」
ってのがとても目立つようになり、
どれもこれも内容も受講料も凄くて!

しかも演劇以外にも、様々なところで
「ワークショップ」って言葉が溢れていて、
内容も講師も様々で、やはり受講料が・・・
えっ!?ってなモノばかり。

そんな海のモノとも山のモノとも分からないけど、
「多分何かの役に立つであろう」ものの宣伝を
たくさん目にすればするほど、
逆に「ワークショップ」って何だか
「胡散臭いなぁー」と思ってしまう自分がいた。

だから、
実は私は「ワークショップ」って言葉は
今でもあんまり好きではない。

劇団ふぁんハウスでも、
昔から公演と公演の間の時間に、
メンバー以外の方を招いて、
芝居体験的なものを何度となく開催してきた。

ただ、当時はまだ「ワークショップ」って言葉が
あまり馴染みがなかったってのも
あったのかもしれないが、
私の中では、
「ワークショップ」って言葉の
うさん臭さが抜けきれず、
「演劇教室」とか、
「ふぁんハウス・ステージ・スクール」
通称「F・S・S」って名前で、
劇団ふぁんハウス流の
いわゆる演劇教室を開催してきた。

そんな
劇団ふぁんハウスが行う「演劇教室」の目的は、
「参加者の皆さんとメンバーとで
お芝居を大いに楽しむ!」
ってのが第一なんだけど、

あとは
「次回公演に参加してくれる人を探す」って事と、
「出演できないけど、応援はする!」って
言っていただく方を一人でも増やす事も
開催の目的のひとつとなってきている。

実際に、劇団ふぁんハウスの
「演劇教室」に参加していただき、
劇団ふぁんハウスの舞台に立った人というのは、
数えきれないくらいいる。

そうした経緯の中で、
今回はあえて「ワークショップ」という名前で
開催してみた。

なぜか?それは今回は一般公募はせず、
次回公演に出演するメンバー限定で、
キャスティング選考を兼ねたものだったので、
「演劇教室」ってネーミングだと
なんか意味合いが違うよなぁーと思ったのと、

「本稽古」とのメリハリをつけるために、
皆さんに浸透している言葉を使おうと思い、
あまり気乗りしなかつた
ワークショップってネーミングにした。

内容は果たしてどうだったのか?
それは参加者の皆さんがどう感じたか?
って事だけど、
「面白かった!」「勉強になった!」
「発散できた!」等、
一応は満足してくれた様子。

いえね、こう見えてこの私、
準備段階からかなりお勉強して、
皆さんの感性を引き出すことに全身全霊で挑み、
「楽しい会」にすべく、エネルギッシュに会を催した。

だから参加者の皆さんが楽しんでくれたのは、
何より嬉しい。

その楽しい「ワークシップ」も終わり、
いよいよ今週の土曜日から
劇団ふぁんハウス第40回公演
「久美美容室物語」の本稽古が始まる。

出来立てのホヤホヤの仮台本を全員に配り、
配役もちゃっちゃと済ませ、
さぁ〜いよいよ初読み合わせだ。

私の頭の中でだけしゃべっていた登場人物が、
実際にしゃべり始める瞬間!

不安、ドキドキ・・・
さらには恐怖でもあるけれど、
それでも、
とっても楽しみな団長でありました。


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