Page6 – 「頑張るしかない!」

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団長の独り言 2021.05.09

5月9日「頑張るしかない!」

先週の続きになるけれど、

私の人生初の本格的読書となった「路傍の石」

って小説だけど、一体どんな本だったのか?

すごく気になりまして、ちょいと検索してみたら、

主人公の「吾一少年」が貧しさと戦う中、

奉公先でいじめを受け、

それでも一生懸命生きていくという、

大正、昭和初期の物語にはよくあるような、

そんなお話だったみたいなんだけど、

あらすじを読んでいるうちに、

主人公の名前や内容等おぼろげながら思い出してきた。

しかし、何故に「路傍の石」を選んだのか?

全く記憶にないが、絶対に何か理由があるはず・・・。

なんだったかなぁ?作者の山本有三って、

うちの親父になんとなく顏が似ているけれど、

それかな?いや違う・・・。

あっ!思い出した!

そうだ!親父が買ってきてくれたんだ。

そうだ!そうだ!あーそうだよ。

小学4年生の時かな?「恒雄!いい本だから」

(というような会話があったかどうかは不明)

と親父に渡されんだよ。

ちょうど「読書しなきゃ!」って、

子供ながらに焦っていた時期だったので、

とにかく無理やり?読もうとした

記憶ははっきり残っている。

でも結局どんな小説なのか?

まったく内容が頭に入らず、

字ズラだけ無意味に追っていたように思う。

しかし、あの本が私の人生においての

記念すべき読書本の第一号!

せっかく「路傍の石」の事を思い出したのだし、

もう一度ちゃんと読みたくなったので、

早速Amazonでポチる事にした。

今読んだら、

大正15年生まれの親父が、

9歳の私に何故薦めてくれたのか?

親父の想いが分かるかもなぁ。

ひょっとしたら、

現在執筆中の新作の何かの参考になるかもね。

機会があれば、

本の感想と私の心境をまたお知らせ致しますね。

さて!そんな話はさておいて、

大型連休も終わり、それでも連休の続きのような

昨日今日の土日も、とても充実した稽古を行った。

その稽古で時間を割くのは、

新メンバーとして加わった二人の役者が絡むシーンが主だけど、

それ以外の「完成した」と思い込んでいた

シーンも次々と変化していく。

こちらが特に指示を出したわけではないのだが、

なんだかんだ言いながらほとんどのメンバーは、

去年の9月から「ざ・クリーンキーパー」と

向き合っているし、1度本番も経験しているので、

自分が演じる役の人物とのお付き合いも結構長く、

動きやセリフも「板についてきた」という表現が

正しいかどうか分からないけれど、

伸び伸びとした芝居で、演じる事にゆとりも出ていて、

1月公演の本番の時よりも

更に演じる事を楽しんでいるってのが、

凄く伝わってくるのですねぇ。

しかも「楽しんでいる」のが、

自己満足的な浮いたものではなくて、

ちゃんとエンターテインメントとして

成立するものなので、

観ているこちらも、とてもハッピーな気持ちになる。

そうなると、

私も次から次へと役の人物の個性を

引き出すようなアイディアが浮かんできて、

前回公演にとらわれない

全く新しいシーンが生まれてくるのですねぇ。

みんな惰性とか慢性的な芝居になるって事はなく、

キラキラと輝いているのですよ。

ただ・・・芝居を続けるという事に対しては

相変わらず苦悩の連続。

「今、キラキラ輝いている場合なのかな?」

「こんな時に

芝居なんてやっている場合なのかな?」

って葛藤があるのも事実・・・。

浮かれて「コロナなんか関係ないよぉー」とは

出演者一同、誰も思っていない。

しかも現実問題として、

7月に本番が出来るかどうか?も分からない中、

自前の稽古場のない我々にとって、

「公民館」「地域センター」等の

行政が管理している公共の施設の利用を制限され、

稽古自体が思うように出来ないのはかなりキツイ・・・。

それでも前を向いて進むのです。

だって前回公演を終えた時、

お越しいただいたほとんどのお客様から、

「元気になれた!」「ありがとう!」

「感動した!」「素晴らしいお芝居だった!」

「こんな時によくやってくれた!」等の

励ましのお言葉とたくさんの笑顔と、

心温まるアンケート結果等、沢山頂戴したのだから。

我々の活動って、めちゃめちゃ微力ではあるけれど、

この息の詰まりそうな世の中に、

すこーしは役に立っているのかな?って思いました。

劇団ふぁんハウスの歩みを

止めるわけにはいかない。

継続は力なり!明るく元気に!

今日も活動を続けていくのでありました。


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